天王寺動物園のグラントシマウマ

飼育係 西村 慶太

 今年の干支にちなんで、今回はシマウマ達を紹介します。シマウマの群れには厳しい上下関係やルールがあり、リーダーによってまとめられているのです。
  さて、私たちは縞模様の似かよったシマウマ達をどのように見分けているのでしょうか?
「ヒデヨシ」 オス
1992年7月24日
:広島市安佐動物公園生まれ 9歳

 4頭の群れのリーダーであるヒデ君。でも繁殖計画の都合上、現在はメスたちと別居中。オスとしてはやや小柄ですが筋肉質で力強い体格をしています。人間に対しては温厚で慣れやすい性格です。
■見分け方
 縞模様の白黒がハッキリしていて、黒縞の本数も多く派手な顔だちをしています。4頭中最もかん高い鳴き声で鳴きます。

「ミカ.ヤギヤマ」 メス
1993年9月25日
:仙台八木山動物園生まれ 8歳

 ヒデヨシのいない群れをまとめるメスのリーダー。寝室の出入りや移動の時は先頭にたち、緊急時には他のメス2頭をまとめます。
■見分け方
 ややクリーム色がかった体に、太い縞模様を持ち、左頬には三日月型のホクロがあります。鳴き声はトモコに似ますが、やや低く太い声で鳴きます。

「トモコ」 メス
1994年10月3日
:天王寺動物園生まれ 7歳

 群れの偵察、監視係。周辺動物の行動の変化や遠くにいる飼育係などを、いち早く発見します。小柄ですが気の強い一面があり、他の動物を追い払ったりすることがあります。
 嫌いな食べ物はニンジン。
■見分け方
 群れの中では最も細く小柄な体格です。真っ白な体格に黒くて太い縞を持ち縞模様が明確です。
 4頭中最も低く太い声で鳴きます。

「ノリコ」 メス
1993年5月3日
:天王寺動物園生まれ 8歳

 群れの中では最年長のノリコ。かっては気性の激しいウマでしたが、今では一番ののんびりやさん。また群れ一番の大食いでもあります。まだまだ若いウマたちには負けていません。
■見分け方
 群れでは一番大柄でお尻の筋肉も張り出したシマウマらしい体格。クリーム色ががった体格にこげ茶色の薄い縞を持ち、背中の縞は虫食い状に細かく乱れます。左頬のホクロも特徴。
 鳴き声は独特のシャガレ声