1884〜19341935〜19441945〜19541955〜19641965〜1974
1975〜19841985〜19941995〜2005

[コラム1:ゾウの団平のお引越し]
[コラム2:アジアゾウの春子
[コラム3:ブリーディングローン]


■1884〜1934

1884(明17)

府立博物場付属動物檻、設置。(中央区内本町橋詰町)
1914(大3)

(6月) 大阪府より移管を受け新動物園建設市会で決定。
(9月) 新動物園建設開始。(12月に完成)
(12月26日)  開園式挙行

コラム1:ゾウ団平のお引越し

 天王寺動物園は、中央区内本町橋詰にあった府立博物所から移管されたゾウ、ライオン、トラなど動物181点を中心に大正4年に開園しました。小動物や猛獣は大八車や牛車で運んだのですが、ゾウの団平だけはそんなわけにはいきません。そこで深夜に歩かせて引越しさせることになりました。当時の松屋町筋は道幅6m足らずと狭く、そのうえ、菓子屋や玩具屋の軒先には石油ランプの看板門灯が突き出ています。暴れて民家を壊した場合に備えて修理のための特別予算を組んだという話が残っています。

1915(大4)

(1月1日)  大阪市立動物園として開園。(大人5銭、小人3銭、4歳未満無料)
(飼育動物数:60種以上230点、面積:26,025平方米、年間入園者:約57万人)

1916(大5)
春に夜桜開園、夏には納涼夜間開園を実施。
1919(大8)
(7月) 東京帝室博物館よりシロクジャク1羽を譲り受ける。
1921(大10)

(6月21日)  スマトラサイを23,500円で購入。(日本初)

 

1925(大14)
(10月24日) ダチョウの人工ふ化に成功。(日本初)
1926(大15)
(11月11日)  アジアゾウ(♀常盤)来園。
1927(昭2)
(10月8日) チンパンジー(♂太郎)来園。(日本初)
1928(昭3)
12月30日、31日を休園日として制定。
1929(昭4)
(3月16日)  ウォンバット、ハイイロカンガルー来園。
1930(昭5) 
武徳殿付近の公園通路を園内に包含。(総面積26,670平方米)
1931(昭6) 
(4月11日)  マンドリル来園。(日本初)
1932(昭7) 
(4月)    第1次拡張計画着手。
(7月23日) 名演技で有名になったチンパンジーのリタ来園。
1933(昭8)
(6月28日) ブチハイエナ初来園。
1934(昭9)

(4月1日)  地下道、東側壁に淡水水族館完成。
(6月)   島根県隠岐島北西の竹島で、ニホンアシカ始め16点の海獣、海鳥を捕獲し展示。
チンパンジーのロイドが入園。
チンパンジーのリタの演技が人気を集める。


リタ(右)とロイド(左)

1932年から着手した第1次拡張工事が終了、この工事でキリン舎、ホッキョクグマ舎、海獣舎完成。(総面積57,270平方米)
年間有料入園者過去最高251万人を記録

■1935〜1944

1935(昭10)

(4月1日)   開園20周年記念動物園まつり開催。
(6月4日)   シャム国少年団より親善のためゾウ1頭(♀ランプール)が贈られる。        
ゾウ放飼園、カバ舎新設。
天王寺公会堂跡を編入。(総面積60,570平方米)
1936(昭11)
(6月17日)  アシカ初繁殖。
1937(昭12) 

(5月29日) オーストラリア、シドニー市タロンガ動物園と動物交流でウォンバット、アカカンガルー来園。

1938(昭13)
(3月18日) レッサーパンダ初来園。
(4月9日)  空襲、天災事変に備えて逃走猛獣捕獲演習実施。
1939(昭14)
(9月30日) アメリカオシの繁殖に成功。
        輸入統制のため、新しい動物の来園がとだえてくる。
1940(昭15)
■逃走猛獣捕獲演習

(7月23日) チンパンジーのリタ、死産の後死亡。
空襲、天災事変に備えて猛演習を行う。動物にも絶食日や代用食を給与する日が増加。

 

1941(昭16)
(5月20日) 紀元2,600年を記念して「動物2600年史」発行。
1942(昭17)
(1月20日) 燃料、飼料不足のためアジアゾウ(♀ランプール)死亡。3月20日(♀常盤)死亡。
1943(昭18)
(10月) 猛獣類の処分始まる
     防空演習、動物射殺の演習を実施。
     園内の空地はサツマイモ、麦畑、菜園となる。
1944(昭19)
(3月)  前年10月から始まった猛獣類の処分でライオン他10種26頭を犠牲にする。
■1945〜1954
1945(昭20)
(3月13日) 大阪大空襲で園内に焼夷弾2,000発落下、猛禽舎焼失、オオワシなど10種33点死亡。
1947(昭22)
(11月1日)  大阪市復興祭動物園子供大会開催。
1949(昭24)
(3月3日) タンチョウ(♂1、♀1)購入。
1950(昭25)
(4月14日) 戦後初の外国産動物としてタイからアジアゾウの春子来園。
(4月15日) 1日の 有料入園者数6万人を超える。(過去最高)
1951(昭26) 
(5月31日) チンパンジー(♀シュジー)購入。
(10月18日) ライオン、トラ、ヒョウ入園
1952(昭27) 
(3月20日) 大阪産業経済新聞社・大阪市共催の講話条約成立記念「婦人とこども大博覧会」が公園、動物園を中心に開催。
第2次拡張工事が行われて武徳殿跡、日本庭園を編入。(総面積83,670平方米)
1953(昭28)
(5月24日) トラ(3頭)の繁殖に初めて成功。
1954(昭29)
(4月)   5年計画で園内施設改善着手。爬虫類および小鳥の家新設。
(12月4日)  ベイサオリックス来園。
■1955〜1964
1955(昭30)  
 
(4月8日)  ベイサオリックスの繁殖に成功(日本初)。 
1956(昭31)
(1月11日) オオアリクイ初来園。
1957(昭32)
(3月)     動物慰霊碑除幕式。
(4月1日)  動物園駐車場開設。
1958(昭33)
(1月13日) ドリル初来園。
1959(昭34)
(11月)  サイ舎新設。
1960(昭35) 
(6月11日) セイランの人工ふ化に成功。(日本初)
(10月2日) ゴリラ舎新設。
1961(昭36)
(4月1日) 動物園改造5カ年計画に着手。
(10月30日)ニホンジカ放飼場、水禽放養池新設。
1962(昭37)
(1月27日) キリン舎、サルアパート完成。
(3月31日) ペリカン舎、オランウータン舎完成。
1963(昭38)
(8月12日) ライオン・トラ放飼場完成。
(11月)  南園小宝亭を編入。(総面積87,470平方米)
年間有料入園者戦後最高169万人を記録
1964(昭39)
■シュバシコウ
(5月6日) アミメキリンの繁殖に成功。
(5月10日) シュバシコウの繁殖に成功(日本初)。 写真
(7月4日) 大阪市立動物園を大阪市天王寺動物園に改称。
■1965〜1974
1965(昭40) 
(7月11日) 第3次拡張工事で天王寺公園グラウンドを編入。(総面積103,970平方米)
(11月1日) 開園50周年記念式典・記念祭を開催。
       動物園機関誌「なきごえ」創刊。
1966(昭41)
(12月12日)サンフランシスコ動物園よりリカオン来園。
1967(昭42)
(3月31日) ラクダ・カンガルー舎完成。
(10月20日) カバ舎完成。
1969(昭44)
(10月3日) 西オーストラリア政府よりニシクロカンガルー受贈。
1970(昭45)
(5月5日) 日本万国博を記念してインド政府よりアジアゾウ(ラニー博子)受贈。
(6月24日) 日本万国博を記念してアメリカ政府よりプレーリードッグ受贈。
(7月9日) 日本万国博を記念してニュージーランド政府よりキーウィ受贈。
1971(昭46)
(1月1日) サンパウロ訪日企業視察団よりオニオオハシ受贈。
1972(昭47) 
(4月1日) 入園料改訂で中学生以下無料となる。
1973(昭48)
(4月1日) サンフランシスコとの姉妹都市提携15周年を記念して当園からタヌキ、サンフランシスコからダマジカの動物交換。
1974(昭49)
(7月5日) 日中国交回復を記念した動物交換でタンチョウ、・モウコガゼル(日本初)北京動物園から来園。
(8月23日)上海・大阪友好都市提携を記念して上海動物園よりチュウゴクオオカミ(黒変種)来園。
■1975〜1984
1975(昭50)
(2月1日) 開園60周年を記念して、サンディエゴ動物園よりシンリンオオカミ受贈。
(8月1日) 第1回サマースクール開催。
(10月2日) サンディエゴ動物園よりコヨテ受贈。
(10月8日) シカゴ、リカーンパーク動物園よりカナダヤマアラシ来園。
(11月29日) 韓国ソウル動物園よりワシミミズクとチョウセンヤマネコ来園。
1976(昭51)
(5月)  大阪動物園ボランティアーズが発足。
(6月30日) 日中友好で北京動物園から来園したタンチョウの繁殖に成功。
(7月20日) ラングーン動物園からムツアシガメ、ムチヘビ来園。
1977(昭52)
■モウコガゼル
(1月27日) バングラディッシュ・ダッカ動物園からジャングルキャット来園。
(8月2日) モウコガゼルの繁殖に成功。(日本初)
(11月2日) 上海市との第2次動物交流でベニジュケイ2つがい来園。
1978(昭53)
(2月17日) ワシミミズクの繁殖に成功。
(4月16日) ジャングルキャットの繁殖に成功(日本初)。
(11月4日) 小鳥の家が宝くじ協会の寄付で完成。
(11月10日) 上海市との第3次動物交流でコウノトリ来園。
1979(昭54)
(6月29日) メルボルン動物園からワライカワセミとヤブツカツクリ来園。
1980(昭55)
(7月25日) パカの繁殖に成功。(日本初)
(7月29日) アカハシリュウキュウガモの繁殖に成功。(日本初)
1981(昭56)
(3月20日) コウノトリ舎完成。
(10月28日) 上海市との第4次動物交流でチュウゴクオオカミ(黒変種)来園。
1982(昭57)

(7月3日) ニュージーランド・オトロハンガ動物学協会からキーウィ3羽来園。

キーウィ

1983(昭58)
(10月5日) オーストラリア・ヴィクトリア製造業会議所からハリモグラ寄贈。
(10月13日) 上海市との第5次動物交流でコウノトリ、フランソワルトン来園。
1984(昭59)
(3月28日) キジ舎完成
(10月26日) オーストラリア・タスマニア州からタスマニアデビル寄贈。(日本初)
■1985〜1994
1985(昭60)
(1月15日) 夜行性動物舎、レクチャールームがオープン。
(4月10日) 開園70周年を祝って上海動物園からコジャコウネコ、アオミミキジ寄贈。
(10月13日) 開園70周年記念シンポジウム「動物との共存を図るために」を開催。
1986(昭61)
(4月27日) サル・ヒヒ舎完成(ヒヒ舎は日本宝くじ協会の寄付)。
(4月27日) オランウータンのサツキがサブを出産。
1987(昭62)
(3月31日) 東門、駐車場閉鎖。
(6月5日) 上海市との第6次動物交流でコウノトリ、アジアゴールデンキャット、コジャコウネコ来園。
(8月1日) 公園と動物園を会場に11月8日まで開催された天王寺博覧会に合わせて鳥の楽園がオープン。
(11月16日) ホッキョクグマのユキコがこゆきを出産。(本州以南で初の成功)
1988(昭63)
(5月14日) ガラス張りのヒョウ舎完成。
1989
(平成元)
(5月2日) コアラ舎完成。
(6月1日) メルボルン動物園からコアラ3頭が来園。
(11月6日) レッサーパンダ舎完成。
(11月8日) 上海市との第7次動物交流でレッサーパンダ、クロトキが来園。
1990
(平成2)
(2月24日) 新世界ゲートを新設し南門を閉鎖する。
(4月25日) メルボルン動物園からコアラ3頭が来園。
(4月26日) ガラス張りのオオカミ舎完成。
(5月24日) 日本のシシオザルの繁殖計画を策定し、国際協力でアメリカのワシントン動物園からメス来園。つづいて8月3日アメリカのセントルイス動物園からオス、メス来園。
1991(平成3)
(7月26日) コアラ繁殖に成功。
(10月3日) 上海市との第8次動物交流でヨウスコウワニ、アネハヅルが来園。
1992
(平成4)
(9月8日) チンパンジー・オランウータン舎が完成。
1993
(平成5)
(3月24日) ドイツ・ライプチヒ動物園からメガネグマ来園。
(5月25日) 上海市との第9次動物交流でウンピョウが来園。
(6月11日) ニホンコウノトリの繁殖に成功。
(7月16日) シンガポール動物園からチンパンジーの親子来園。
(10月14日) (社)日本動物園水族館協会の種保存委員会全国拡大会議が大阪で開催され、同協会総裁の秋篠宮文仁親王殿下が天王寺動物園をご視察。
1994
(平成6)
(3月24日) クロサイの赤ちゃん誕生。
■1995〜2005
1995
(平成7)
■一日園長
(3月)    ZOO21基本計画案策定。    
(3月23日) 生態的展示の手法を取り入れた爬虫類生態館(IFAR)がオープン。
(4月4日) 上海市との第10次動物交流でヨウスコウワニ、チュウゴクオオクビガメ来園。
(9月9日) 開園80周年記念式典を大阪国際交流センターで開催。一日園長に柳生博さんと大塚露那さんを任命。 
(10月7日) 開園80周年を記念してメルボルン動物園からコアラ2頭来園。
1996
(平8年)
(1月2日) ワレンヨロイトカゲ自然繁殖。(日本初)
(2月20日) シンガポール動物園からマレーグマ(♂♀)来園。
(3月24日) フロリダアカハラガメ来園。(当園初)
(4月26日) マダガスカルシャコ人工繁殖に成功。(日本初)
(6月23日) タンザニアアカノドシャコ人工繁殖に成功。(日本初)
(8月25日) クロサイ繁殖。
(9月17日) マレーグマ繁殖。
(9月27日) シンガポール動物園からスナドリネコ(♂♀)来園。
(10月7日) クロサイのサトミをアメリカ・カードウェル動物園に貸し出し。
(10月13日) スナドリネコ繁殖。
(10月29日) レッサーパンダ(♀)長野市茶臼山動物園から借用。
 カラカル(♂♀)繁殖。(当園初)
1997
(平9年)
(6月10日) 上海市との第11次動物交流でヨウスコウワニ(4)、コジャコウネコ(♂♀)来園。
(6月15日) アミメキリン(♂ピット)繁殖。
(6月28日) ヒョウモントカゲモドキ自然繁殖。(日本初)
(7月3日) レッサーパンダ(♂テンテン)出生。(当園初)
(9月23日) 日本初の水中が見られるカバ舎オープン。
(9月27日) カバ舎オープン記念し宮島康彦氏の講演会開催。
(10月25日) カバ舎建設に伴い移転したキジ舎オープン。
(10月28日) フロリダアカハラガメ繁殖。(日本初)
(12月5日) カンムリシロムク(♂)横浜市立野毛山動物園から借用。
1998
(平10年)
(2月10日) カンムリシロムク(♂)埼玉県こども動物自然公園から借用。
(2月12日) フサオネズミカンガルー(♂)繁殖確認。(当園初)
(6月10日) ナベヅル(♀)繁殖。(当園初)13日に2羽目(♀)繁殖。
(6月27日) アミメキリン(♂ハジメ)繁殖。(母親:ハルミ)
(7月14日) スナドリネコ(♂2)繁殖。
(10月17日) サイ舎オープン。
(12月12日) カバ舎建設に伴い移転したフクロウ舎オープン。
(12月20日) ヒョウモンガメ繁殖。(当園初)
(12月22日) フクロモモンガ繁殖。(当園初)
1999
(平11年)
(2月17日) 当園が中心となり日本のシシオザルの繁殖計画を策定しアメリカのウッドランドパーク動物園の協力を得てシシオザル(♀6)を受け入れ、当園を含む4園に配分。
(6月1日) ナベヅル繁殖。
(7月)    月1回行っていた「動物園のおじさんのお話」を衣替えし「どうぶつ君の1日」として月2回(第2、第4土曜)に定例化。
(9月12日) ニューギニアナガクビガメ3頭繁殖。(当園初)
(10月10日) 園長による講座「動物不思議発見」開始。(現在、園長講座として偶数月第2日曜定例化)
(6月16日) 上海市との第12次動物交流でアジアゴールデンキャット(♂♀)来園。
(11月11日) クロサイ(♂サミー)繁殖。
(12月27日) カバ(♀ティーナ)がメキシコのグアダハラ動物園から来園。
2000
(平12年)
(2月20日) レクチャールームで行う「獣医さんのお話」を開始。(毎月第3日曜定例化)
(4月22日) 大阪信用金庫から寄贈されたクロサイのブロンズ像の贈呈式挙行。
(4月24日) クロヅル(♀)名古屋市東山動物園から来園。
(5月19日) アジアゾウ(♀ユリ子)死亡。(50年飼育)
(8月8日) ナベヅル1羽をベルギーのホウカンチョウ保護繁殖センターへ贈る。
(8月25日) アフリカ・サバンナ草食動物ゾーンオープン。
2001
(平13年)
(3月5日) アミメキリン(♂ケニア)甲子園動植物園から借用。
(4月24日) 秋篠宮文仁親王殿下ご夫妻が来園され、園内をご見学。
(5月29日) タンチョウに抱卵させていたナベヅルの卵がふ化。 写真
(6月13日) カナダヅルに抱卵させていたナベヅルの卵がふ化。16日に2羽目ふ化。
(9月5日) クロサイ(♀サリー)出生。母親のサッチャン5産目。
(12月22日) カンムリシロムク(♀)東京都恩賜上野動物園より借用。
(12月28日) 上海市との第13次動物交流でナベヅル(♂)来園。
2002
(平14年)
■タンチョウに育てられたナベヅルのヒナ
(4月9日) クロサイ(♂サミー)イギリスのチェスター動物園へ貸出。
(5月31日) タンチョウに抱卵させていたナベヅルの卵がふ化。6月1日にも2羽目ふ化。
(6月7日) ワライカワセミが2羽、人工ふ化。6月8日、26日、27日にもそれぞれ1羽がふ化。
(6月15日) カンムリシロムク繁殖。(当園初)
(6月27日) アミメキリン(♂ハジメ)繁殖。(母親:ハルミ)
(7月1日) ナベヅルのメス2羽をベルギーのホウカンチョウ繁殖保全センターへ貸出。
(8月12日) 世界動物園水族館協会(WAZA)に正式加盟し総会出席のため園長がオーストリアのウィーンに出張。
(8月17日) クロエリセイタカシギ繁殖。(当園初)
(9月15日) 大阪信用金庫からログハウス調の授乳室寄贈。
(10月15日) ゾウの糞から堆肥をつくる有機性廃棄物高速発酵処理機を設置。

コラム3:ブリーディングローン

■チェスター動物園に貸し出しているクロサイのサミー

 「ブリーディングローン」という言葉をお聞きになったことがあるでしょうか。直訳すると「繁殖のための貸し出し」ということになります。
現在の動物園の動物のほとんどは野生捕獲したものではありません。野生動物は減少しているので、国内はもとより遠く海外の動物園とも動物を貸したり借りたりして、動物の繁殖を図っています。
2005年3月末現在、イギリスのチョスター動物園のクロサイ(♂)のサミーはじめ13種18点の動物を貸し出しており、東京都多摩動物公園からお借りし2003年に繁殖に成功したチンパンジー(♀)のアップルをはじめ13種15点の動物を借りています。

2003年
(平15年)
■アジアゾウの引越
(1月4日)  チンパンジー(♀シュジー)が死亡。(51年飼育)1月12日には「シュジーを偲ぶ会」を開催。
(3月10日) コンドル(♂)甲府市遊亀公園附属動物園から来園。
(3月11日) (社)日本動物園水族館協会主催の動物園の教育利用を促進するためのワークショップを開催。
ブチハイエナ(♀)が来園。
(3月12日) 宝塚動植物園の閉園にともないホオジロカンムリヅルはじめ5種11羽来園。
(3月24日) ナベヅル(♂)鹿児島市平川動物公園から来園。
チリーフラミンゴ3羽が宮崎市フェニックス自然動物園から来園。
(4月15日) 宝塚動植物園の閉園にともないヒョウ(♀)来園。
(4月21日) 新しいゾウ舎の部分完成に伴い、旧ゾウ舎から新ゾウ舎へアジアゾウのラニー博子を移動。春子は翌22日に移動。
(5月19日) チリーフラミンゴ(10)、ホロホロチョウ(9)が甲子園動植物園から来園。
(5月23日) カヤネズミ5頭、広島市安佐動物公園から来園。
(6月11日) トムソンガゼル(♂)繁殖。
ゾウの糞からつくった有機堆肥「エレファント・ダン」の市民配布開始。
(6月14日)  大阪芸術大学の学生による、建築中の新ゾウ舎工事現場工事現場を取り囲む鋼板塀にアジアの森をイメージした動物たちのパノラマを描くプロジェクト開始。
(7月7日) アムールトラ(♀タマ)が死亡。
(9月7日) 園長が行う園内ガイドツアー「園長と動物園散歩」開催。(毎月第1日曜日に定例化)
(10月/10日) アムールトラ(♂センイチ)が東京都多摩動物公園から来園。
(10月/18日) チンパンジー(♀レモン)繁殖。(当園初)
(11月17日) クロサイ(♀サリー)を繁殖のため白浜のアドベンチャーワールドへ貸出。
(12月8日) フトアゴヒゲトカゲ来園。(当園初)
2004年
(平16年)
(1月16日)新しく完成したアジアの熱帯雨林ゾーン(ゾウ舎)が報道関係者に事前公開。
(1月31日) アジアの熱帯雨林ゾーン(ゾウ舎)の完成記念式典を挙行。
大阪信用金庫から寄贈された子ゾウのブロンズ像除幕式挙行。
(2月19日) 上海市から第14次動物交流でミミセンザンコウ(♂♀)が来園。
(2月24日) キバラスズガエル自然繁殖。(日本初)
(3月20日) 園内展示室にて4月4日までの期間で、大阪教育大学の秋山美歩さんによるペーパークラフト作品展「紙の動物園展〜100%PAPER ZOO〜」を開催。
(3月29日) 海遊館からオウサマペンギン来園。
(4月2日) オランウータン(♂ブル)が死亡。(34年飼育)
(4月25日) フトアゴヒゲトカ繁殖。(当園初)
(5月2日)  ホッキョクグマ(♀ユキコ)が老衰で死亡。
(5月11日) マレーグマ(♂マーズ)を高知県立のいち動物公園から繁殖のため借り入れ。
(6月14日) ビルマニシキヘビ2頭繁殖。(15日、16日、17日にもそれぞれ2頭、7頭、2頭が繁殖)
(6月19日) 飼育係が行うガイドツアー「飼育係のおしゃべりガイド」を開催。(毎月第3土曜定例化) 
(6月30日) アイゾメヤドクガエルが繁殖。(当園初)
(7月5日) ベンガルヤマネコ(♂)が福岡市動物園から来園。
(7月12日) ブチハイエナが2頭繁殖。1頭は17日に死亡。(当園初)
(7月20日) ベンガルヤマネコ(♀)が名古屋市東山動物園から来園。
(7月25日) ホオジロカンムリヅルが1羽ふ化。
(9月22日) ヒオドシジュケイ(♀)が千葉市動物公園から来園。
(9/25日〜26日)天王寺公園を会場としてタイフードフェスティバル開催。
(10月11日) パネルディスカッション「大阪のオアシスはZOOっとここ〜市民と行政の協働」を開催。
(10月15日) ツキノワテリムクが繁殖。(当園初)
(10月25日) 大阪国際交流センターにおいて、第52回日本動物園水族館協会動物園技術者研究会を開催。
(10月26日) 秋篠宮文仁親王殿下が来園され、園内をご見学。
(11月1日) シシオザル(♀)が繁殖。
(12月14日) ホウシャガメ(♂)とシシオザル(♀)が京都市動物園から来園。
(12月)   アジアの熱帯雨林ゾーン(ゾウ舎)が市民ZOOネットワークのエンリッチメント大賞を受賞。
2005年
(平17年)
■おしゃべりガイド
(1月15日) 開園90周年を記念して、新たな催しとなる「飼育係のワンポイントガイド」を開始。
(3月29日) 4月1日まで、「みんなで絵本展in 天王寺Zoo」を開催。
(3月30日) ドリル(♂フレドゥル)が死亡。
(4月14日) アジアゾウの春子、来園55周年を祝う会を開催。
(5月20日) アジアの熱帯雨林ゾーン(ゾウ舎)が(社)ランドスケープコンサルタンツ協会の2005年優秀賞を受賞。
(9月23日) 開園90周年記念シンポジウム「動物園が今おもしろい!」を大阪コミュニケーションアート専門学校と共催で大阪厚生年金会館芸術ホールで開催。

コラム2:アジアゾウの春子

 天王寺動物園を一番長生きしているのはアジアゾウの春子です。1950年にタイから来園以来55年、天王寺動物園の歴史の半分以上を見てきたのです。
 太平洋戦争が終わって5年目、戦争中にゾウがいなくなった天王寺動物園にとっては7年ぶりのゾウの来園でした。入園券を求める長蛇の列ができ、1日の有料入園者6万人の記録は未だに破られていません。
 右目は白内障で見えなくなり、体力の衰えが見える春子ですが、まだまだ元気です。

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