前回、アジサイは、栽培条件によって、変化しやすい植物で、土の酸度で花の色が変わることに触れました。今回はその点を詳しくお話しましょう。「去年咲いた時はピンクだったのに、今年は青みがかった色になった」ということをよく聞きます。なぜこういうことが起こるのでしょう。
原因は土壌が酸性に傾いてしまったためです。土壌の酸度で花の色が変わります。土壌が酸性に傾くと青、アルカリ性に傾くと赤やピンクが強くなります。雨でアルカリ性の成分が流されると、土壌は酸性に傾きやすいのです。
土壌の酸度を調節することによって、花の色を変えないようにすることができます。赤やピンクの花には消石灰や苦土石灰などアルカリ性のものを土に混ぜ、中性もしくは弱アルカリ性にした後、カリ分の多い肥料を与えます。青い花には硫安や過リン酸石灰などを与えて土を酸性にしたり、リン酸分の多い肥料を与えます。
花の色を覚えておきましょう。その色にあった肥料を与えないと花の色がボケますので要注意です。イラストで花の色と土の酸度の関係を示しましたので、参考にしてください。
(管理課:森岡 伸晃) |