みなさんは、「エンリッチメント」という言葉をご存知ですか?
 これは動物の福祉という意味で、動物園で暮らす動物達の体だけはなく、心も健康にしてあげましょう、ということです。
  退屈になりがちな動物園での暮らしに張りや刺激を与えるために、様々なことを行っていますので、ここでその一部をご紹介したいと思います。

(構成:油家 謙二、中島 野恵)


 
ホッキョクグマ
週に1回生きたコイを与えています。目の色を変えて泳ぎ回り、つかまえます。自分の力で獲物を捕るということが、狩猟本能を満たすことにつながります。

<暑くなってきたら>
他の動物にも
時々あげています
大阪の暑い夏でばててしまわないよう、餌の入った大きな氷のかたまりをプレゼント。採餌に時間をかけてもらうという目的もあります  
 
スナドリネコ
漢字で書くと「漁り猫」、「漁り」は漁師のことです。生きたコイをプールに飛び込んでつかまえたり、手ですくうようにつかまえたり、個体によって戦略が違います。
 

<生きたコイ>
ペンギンにもあげています


ペリカン
水しぶきをあげて池に飛び込み、大きな口をあけてつかまえます。コイがのどを通っていく様子も見ることができます。

 
チンパンジーの擬木
運動場にある木には穴が開いていて、ここにピーナツなどを隠します。指を入れてもとれません。さてどうやって手にいれるのかな?
  ゾウの擬木
ゾウの運動場にもあります。
穴も特大サイズ!