アフリカハゲコウを見たことがありますか?
アフリカハゲコウ 天王寺動物園には7種のツルがいます。私は今年からツルと爬虫類館の担当班になり、おめでたい生き物の象徴の鶴と亀の担当なんていいじゃないかとも言われましたが、最初はツルのグランドに入るのが一苦労でした。
 やはり性格も皆違い(担当者との相性もあるのでしょうが・・・)、ソデグロヅルは攻撃的で扉を開けると飛び掛かってきます。逆にクロヅルはいわゆる『びびり』で、中に入るとそれ以上逃げるところないよ!と言いたくなるくらいグランドの端に逃げて行きます。性格がわかってきた最近では、それぞれに合わせた間合いの取り方がやっとわかってきたところです。
 春から夏にかけては、もともと神経質といわれるツルが発情期になりいちばんキツくなる時期です。ホオジロカンムリヅルも今年産卵し、子供が産まれてからは中に入ると、子供を守ろうと両方の羽を大きく広げて鳴き叫び、近づくと飛び上がって爪を振り下ろしてきます。「何もしないって!」と言いながらも、親の愛情に感心する日々です。
 そんなカンムリヅルの赤ちゃんですが、産まれた当初はお尻の部分がオムツをしたようにもこっとして、いかにも赤ちゃんでした。今では首もしゃきっと長くなり、トレードマークのカンムリ部分がモヒカンのようにふくらんできました。最近は生意気にも親と一緒になって羽を広げて威嚇するようなポーズも見られます。鳥の成長はとても早いので、ぜひ大人になるまでのカンムリヅルの様子を観察に来てください。
(仁木 美智子)