くらべてみようレッサーパンダ

 天王寺動物園で暮らす4頭のレッサーパンダたち。よく観察してみると見た目の違いだけでなく、それぞれに個性があることがわかります。ここではそんな個性豊かなレッサーパンダたちを紹介します。

(構成:西村 慶太)


関西空港に着いたBurke(バーク)とEmber(エンバー) ここがレッサーパンダ舎。木登りができる運動場、苦手な夏を過ごすための冷房室、そして夕方になったら帰る寝室があります。
健健(ジェンジェン)
健健(ジェンジェン) ♂
パンパン 
 1992年8月7日に岡山県の池田動物園で生まれ、1994年12月21日に天王寺動物園に来ました。高齢のおじいちゃんで毛の色はうすく白髪まじり、毛並みもボサボサ。動きも静かで、人のとなりでものんびり座っているほど、おっとりしているのですが、長生きしてきた貫禄があるのか雌たちからは尊敬されているようです。私も大好きなじっちゃんです。  1994年6月17日に長野市茶臼山動物園で生まれ、1996年12月13日に天王寺動物園に来ました。毛の色が最も濃くて、整ったきれいな顔立ちをしています。ここ数年、冬になるとしっぽの毛が抜けてしまうことが多く、以前お尻のケガをなおすために捕まえられたため、あまり人には近づきません。とても利口で、園路でお客さんの中にいる担当飼育係の姿をいち早く見つけて見つめています。
   
シュウナ タイチ
シュウナ 
タイチ ♂
 2006年7月4日に静岡市立日本平動物園で生まれ、2007年4月2日に天王寺動物園に来ました。毛の色は茶色っぽく、やや大柄です。顔も大きく眼が顔の真ん中に寄り気味で、少しきつい目つきをしています。とても人に慣れていて、おやつのリンゴを与えながら体を触ることができます。大好きなおやつを与え、日頃から体を触ることで、健康診断の練習にもなるのです。  2005年7月1日に高知県立のいち動物公園で生まれ、2008年3月24日に天王寺動物園に来ました。毛の色は明るい茶色でシュウナと似た色ですが体はやや小柄です。顔は丸くてやさしい目つきをしています。レッサーパンダの次世代のお父さんとして期待を受けてやって来ましたがまだ若く、パンパンやシュウナからは、いつも、しかられてばかりのようです。
   
竹(モウソウチク)の葉を食べる健健 リンゴを食べるシュウナ
竹(モウソウチク)の葉を食べる健健(ジェンジェン)。この他に専用の固形飼料やリンゴなどをエサとして与えています。 リンゴを食べるシュウナ。レッサーパンダも片手で物をにぎることができますが、みなさんとおなじように利き手があります。ちなみにシュウナは左利き。さて他の子は…。
   
しっぽでバランスを取りながら器用に木登り ケヤキの紅葉とレッサーパンダ
しっぽでバランスを取りながら器用に木登りする様子もご覧になれます。 秋深まる今日この頃、ケヤキの紅葉が色づく中で寒いところに住むレッサーパンダにとってはこれからがシーズン。皆様も冬の寒さに負けず、見ごろを迎えたレッサーパンダに会いに来て下さい。