父は結婚したころから(財)日本野鳥の会に入り、自然保護関係の活動にのめりこんだそうです。まだ物心も付かないころから、あちこちの探鳥地に、山に、海に、連れて行かれました。実家は池田市の住宅街にありながら昭和初期に建てられたので庭は広く、日本庭園崩れの池の金魚を狙ってヘビが来たり、庭木に野鳥が来ていました。子どものころから犬が好きだったので、中学生のころに「獣医になりたい」というと、母から「あんたは体力がないから無理。そもそも獣医は患畜に嫌われるんやで」といわれ、あっさりあきらめました。しかし、その後も生物に関係することからは離れられず、大学では植物生態学を専攻。紆余曲折後、2004年の1月に「芥川緑地資料館(あくあぴあ芥川)」(以下あくあぴあ)で館の近くの鳥の調査をするアルバイトをやり、成り行きで4月から館で飼育している生物(ほとんどは淡水魚)の飼育係になりました。あくあぴあは高槻市の生涯学習施設で、淀川の一次支川で高槻市を縦断する芥川の淡水魚を中心に、高槻市内の自然資料を展示しています。建設当初は生物の専門家がいなかったので、ラベルの修正から始まり、標本作成、ホームページ運用、調査と少しずつ手を広げ、現在の状態になりました。昨年4月からは指定管理制度のもと(NPO)芥川倶楽部と(特非)大阪自然史センターの二つで構成する「あくあぴあ芥川共同活動体」が経営することとなり、その一員として運営に参画しています。現在は生涯学習施設ですが、北摂(大阪府の淀川以北)には自然系の博物館がないので、あくあぴあが博物館として機能するよう、標本を集め、調査を行い、それをもとに子どもから大人までが生き物の不思議を学び、触れ合えるような施設にしようと、いろんな経歴を持つ楽しいスタッフたちと奮闘中です。みなさん、ぜひ遊びに来てください。
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