新年明けましておめでとうございます。2013年の幕開けです。
皆さん今年の干支はご存知ですよね。「巳」年です。すなわち「蛇・へび」年です。ところが、干支を調べてみると、十干(じゅっかん)十二支(じゅうにし)で表すことを「干支」と言います。十干は「甲(きのえ)・乙(きのと)・丙(ひのえ)・丁(ひのと)・戊(つちのえ)・己(つちのと)・庚(かのえ)・辛(かのと)・壬(みずのえ)・癸(みずのと)」で、十二支は「子(ね)・丑(うし)・寅(とら)・卯(う)・辰(たつ)・巳(み)・午(うま)・未(ひつじ)・申(さる)・酉(とり)・戌(いぬ)・亥(い)」です。これを組み合わせると、2013年の干支は「癸巳(みずのとのみ)」となります。
干支の話はこのへんでおしまいにして、へビについて話します。ヘビは、有鱗目(ゆうりんもく)ヘビ亜目に属し、全世界には約3000種が生息し、そのうち日本には、アオダイショウ、シマヘビ、マムシなど39種(ビックリ)が生息しています。皆さんが「ヘビ」のイメージを問われると多くの方がマムシやハブ、コブラなどの毒蛇を連想される方が多いと思いますが、全世界に生息する毒蛇は約300種で圧倒的に少なく、アオダイショウに代表されるような、毒を持たない種が大半なのです。
ヘビの代表的な特徴ですが、ヘビがよく舌をペロペロと出しているところを見かけると思います。何をしているかというと、実は舌を出して周りのにおいを嗅いでいます。ヘビは有鱗目(ゆうりんもく)の仲間で、体中が鱗(うろこ)で覆われています。実は、ヘビの目にはまぶたがなく、透明な鱗(うろこ)によって目を保護しています。そのため視力が悪く、ニオイによって獲物がいるのか、天敵なのか、自分の周りの状況を把握しています。そして、毒や体を使って絞め殺し捕らえた獲物は自分の体より大きくても食べることができます。なぜか、ヘビの上あごと下あごのつながりがゆるく、自由にはずすことができるため、大きな獲物を飲み込むことができるのです。
次に、ヘビには昔、手足があったことをご存知ですか。陸上で土の中にもぐるときや水中を泳ぐときにじゃまになる手足は退化しました。一部のヘビ(ボールニシキヘビ、インドニシキヘビなど)には総排泄孔(そうはいせつこう)付近に爪が生えています。
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ボールニシキヘビ(さて、何匹?) ボールニシキヘビ(足の名残の「爪」)
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最後になりますが、1月6日まで特別展示しました白ヘビ(スノーコーンと呼ばれるアカダイショウの淡色化個体)をまた別の機会に展示しますので、ホームページなどをチェックして天王寺動物園にご来園ください。
(岡田 博之)
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