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理事長ごあいさつMessage from the Chair Director

 地方独立行政法人天王寺動物園は、動物園としては全国初の地方独立行政法人として、令和3年4月1日に発足しました。当法人では動物福祉を動物園運営の柱とし、来園者が感動を覚え、動物やその生育環境などに感心を抱き、何度も訪れたくなるような動物園を目指しております。また、当法人は公立動物園に求められる機能を着実に果たすことはもちろん、地方独立行政法人制度のメリットである迅速で柔軟な経営によって、天王寺動物園の魅力向上に向け、動物中心の経営を推進することで、世界動物園水族館協会加盟の動物園として、大都市大阪にふさわしい「国際社会に貢献し、世界に誇れる動物園」を目指しております。

 

 令和4年度は第1期獣舎整備工事のスタートなど、ハード面で今後の布石となる大きな事業を展開できたほか、新施設である「ふれんどしっぷガーデン」のオープンや当法人初のクラウドファンディングによる国内産動物の保全活動の取り組みなど、動物福祉の実現と動物保全への取り組み及び環境教育の実践といったソフト面についても、活動の良きスタートとなる事業を展開できました。特に、「ふれんどしっぷガーデン」のオープンは従来の動物へのエサやりや直接的な接触をなくし、来園者が動物と一定の距離を保って観察し、環境エンリッチメントを来園者とともに検討するというプログラムを実施することで、動物福祉により一層配慮し、来園者のリテラシー向上につながる先進的な展示方法を示すことができた点で大きな意義のある出来事であったと自負しております。

 

 令和5年度は、第1期獣舎整備工事をはじめとする園内の環境整備に引き続き注力するとともに、種の保存と動物福祉の向上については、国際社会への貢献という観点からも重要な課題と位置づけ、より高い水準に達するよう取り組んでまいります。

 今後も第1期獣舎整備工事の継続、ペンギンやアシカの新施設オープン、さらに新規希少動物の導入など、大きな変化の契機となるような事業を通じ、全役職員一人一人が自身の意識を改革し、天王寺動物園をより魅力的な施設へと成長させるべく、ワンチームで全力を尽くしてまいります。

 

令和5年4月吉日

 

地方独立行政法人天王寺動物園
理事長 山中 諄

理事長 山中 諄
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