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インタビューInterview

若手獣医
巴里

若手獣医 巴里

自己紹介をお願いします。

天王寺動物園での勤務は2年目になる新米獣医師です。私は大学を卒業した後、大阪市に就職しましたが、2つめの勤務先が天王寺動物園です。動物に関わる仕事がしたいという思いから獣医師を目指しましたが、現在の職場は毎日動物たちと関わることができるのでとてもやりがいを感じています。とはいうものの、まだまだわからないことばかりで、日々、先輩方や飼育員さん、動物たちから教わることは尽きません。動物たちが毎日元気で暮らせる手助けができる存在になれたらいいなと思っています。

巴里さんから見て、天王寺動物園の魅力を教えてください。

天王寺動物園は交通の利便性がよく、また付近に様々な観光スポットもあることから気軽に来園していただけることが魅力だと思います。出会える動物の種類も多く、動物種差やそれぞれの個性を間近で感じて発見してもらえる場所です。また、非常に歴史のある動物園で、夏に開催される戦時中の動物園展では戦前から現在に至るまでの資料や剥製も展示されます。小さなお子さんから大人まで楽しんでいただける動物園だと思います。

若手獣医 巴里

若手の巴里さんから見て、先輩たちはどのように見えますか?

先輩方はとても頼りになる存在です。そして、いろんな方向や視点から物事を考え、行動されており、見習いたいと思いますし、目標とする存在です。私が物事を一方しか見られなかったり、視野が狭く、浅い考えしか持つことしかできない場合でも、助言や指摘をいただき、日々勉強させていただいています。

一人の獣医が複数の動物たちの診断をされていると聞いているのですが巴里さんが動物に接するときに常に意識していることを教えてください。

その動物の種としての特徴を意識するだけでなく、その個体の特徴(癖や個性)も意識して接するようにしています。動物園で勤務する以前は接することがなかった動物たちがほとんどなので、その動物の種としての特徴を知ることも治療するためには大事なことです。ですが、それを知ったうえで、個体の特徴を把握することが治療内容の向上、動物の生活の質の向上につながるということを、日々の業務中に身を持って感じています。とはいうものの、種としての特徴も把握できていない動物もまだまだいますので、これからも学ぶことを怠らず、努力していきたいと思っています。

巴里さんは、若手として、先輩たちと一緒に様々な教育普及活動に参加されていると思うのですが、先輩たちの講座などを見て、ためになった事や手本にしたい事とかを教えてください。

天王寺動物園に配属されるまでは人前で話すといった機会がほとんどなく、教育普及活動に参加し始めた当初は、とにかく時間通りにやり遂げるだけでも精一杯でした。しかし、先輩方の講話を拝見していますと、講話を聴いている人の立場になってお話されているなということをひしひしと感じ、見習わなければならない点がいくつもありました。小学生にはクイズ形式の講話の形をとったり、標本を触ってもらうといった参加型の教育普及活動を行っていました。また、話し方も聴き手の年齢に合わせて変えており、聞き手に“伝わる講話”“響く講話”を実践されておりました。私もそんな講話ができるよう、努力していきたいと思います。

今後も様々な場所で講座をされると思うのですが、いつも気を付けている点、こだわりたい点を教えてください。

さきほどの質問でもお答えしたように、ただ用意されたものを読んだり、使ったりするだけの講話ではなく、“伝わる講話”“響く講話”を行えるようになりたいと思っています。そのためには、天王寺動物園を知り、動物たちを知ることが大事なので、広い視野を持ち、情報収集を行っていきたいと思います。伝えたいこと、感じてほしいことを念頭におきながら、講話をしていくことが今後の目標です。

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