キリンの繁殖と死亡について

こんばんは、飼育スタッフです。

キリンの繁殖と死亡についてのご報告です。

5月24日の朝にハルカスが1頭のオスの赤ちゃんを出産しました。
一般的にキリンの赤ちゃんは生まれてから30分~1時間程度で立ち上がり、お母さんのお乳を飲みますが、今回の赤ちゃんはなかなか立ち上がろうとしてくれませんでした。
なるべく人の手を加えずに育てていきたいという想いから、注意深く経過を観察していましたが、数時間たっても立ちあがることができなかったため、スタッフが数人がかりで強制的に立たせて、立てるかどうか確認するとともに、自分でお乳を飲むことができないか試みました。
起立はできましたが、自分で飲むことができなかったため、人工哺乳を行い、発育が促されるよう対策を行ってきました。
この間、ハルカスは初産ながら我が子をとても気にしていて、いいお母さんになってくれそうでした。
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5月25日9時半ごろから低体温の症状が見られたため、電気毛布で体を温めたり、補液をするなどの処置を行いましたが、努力の甲斐なく、5月25日12時28分に赤ちゃんキリンの短い一生が終わりました。

幸弥(こうや)とハルカスのペアで初めて生まれた赤ちゃんだったのですが、このような結果になってしまい非常に残念です。

今回は残念な結果になってしまいましたが、今後も天王寺動物園ではキリンの繁殖に取り組んでいきたいと思っています。

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天王寺動物園のスタッフです

 

平素から天王寺動物園を応援していただきまして、誠にありがとうございます。

また、このたびは、当園のキリンに関して様々なご意見や励ましのお言葉をいただきまして、ありがとうございます。

これまでに当園から発信した情報により、皆様にはご心配や不愉快な思いなどをさせてしまい、申し訳ありませんでした。

 

今回のキリンの出産にあたって、腹部の膨大や陰部の変化など、妊娠の兆候と考えられる変化は捉えていました。しかし、確実に交尾しているところが観察されていなかったため、出産予定日を少し遅く見積もってしまい、ビデオカメラ設置等の対応を行う前に出産を迎えてしまいました。オスがメスの発情を疑わせるような行動が見られたため、偽妊娠ではないかとの意見が園内にあったことも確かです。結果的に出産のタイミングを十分に把握できていなかったことは、反省すべき点と捉えています。

 

キリンは通常は出生後、数時間で立ち上がりますが、今回の子は自力で起立できませんでした。そのため、ブログ記事では時系列での対策をご説明できていませんが、母子の状況を確認しつつ、これまでの他園での事例も参考としてタイミングを計りながら、起立、哺乳、体力保持に向けて対策を講じました。しかし、力が及びませんでした。今回の事例を次回以降の取組みに活かす必要があると強く感じています。

 

来園者の皆様、当園の活動を見守っていただいている皆様には、残念なご報告となってしまいましたことを、誠に申し訳なく思います。次のチャンスが来たときには良いご報告ができるよう努力してまいりますので、今後ともご支援いただけるとありがたく思います。

 

引き続き、天王寺動物園をよろしくお願いします。

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