暑さ対策のために鳥のセカイからトラ舎屋内展示場に移動しているシロフクロウの“おとしもの”について紹介します。
鳥のセカイでは地面が砂だったので、あまり目立たなかった“おとしもの”。
羽もよく落ちていますが、今回紹介するのは↓↓の2つです。
なにかわかりますか?
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まず、1枚目の写真から!
こちらは、鳥の排泄物です。
「排泄物って、結局うんちなの?おしっこなの?」と思いますよね。
実は両方なのです!!!
写真の白っぽい部分がおしっこの成分で、緑や茶色の部分がうんちです。
鳥は「総排出腔(そうはいしゅつこう)」と呼ばれる場所からうんちもおしっこも一緒に出します。
私たち哺乳類は、体の中のいらない成分を尿素という水に溶けるものにして体の外にだします。(つまりおしっこ)
鳥は、この尿素を尿酸という水に溶けにくいものに変化させて排出します。尿酸に変化させるときにはエネルギーを使いますが、空を飛ぶために体を軽くしたい鳥にとっては、重い水を体に蓄えておくよりもピッタリな排泄方法です!
続いて、2枚目の写真です。
これは、ペリットと呼ばれます。
鳥が食べたものの中で、消化できずに吐き出された塊のことを指します。
では、ペリットの中にはどんなものが入っているのでしょうか?
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これは、実際にフクロウのペリットを分解して取り出した中身です。
このペリットの主(ぬし)は普段、マウスを食べているので、小さなマウスの骨がたくさん入っていました!
拡大してみると、マウスの歯も見えます。
ペリットも、空を飛ぶために体を軽く保つ仕組みであると考えられています。
消化できなかったものがずっとおなかの中にあると、食べるたびに体重がどんどん重くなってしまうので…
今回はシロフクロウの“おとしもの”について紹介しました。
2羽が生活している部屋にはたくさん落ちています。
毎日水で流して掃除をしていますが、乾いてしまうと取りにくくなり大変です…
少し話は変わりますが、日々飼育をしている中でときどき聞くのが「フクロウかわいい!飼いたい!」という声です。
私自身、フクロウたちのかわいい姿や格好いい姿をたくさん見ていますが、日々飼育しているからこそ「安易にペットになるとは思ってほしくないな…」と考えてしまいます。
8月4日は”国際フクロウの日”ということで、”ペットとして飼うことが難しい”フクロウの発信をいろいろな動物園がしています。
フクロウだけでなく、ペットとして改良されていない動物を飼うにはある程度のスキルや知識が必要です。
↓↓のページでは、フクロウをペットで飼うことの難しさがわかりますので、いちどのぞいてみてください。
【おまけ】体重計測用に撮影していた動画に偶然映り込んだシロフクロウ♀の排泄シーン