先日お伝えしたイヌワシの仮親作戦について続報です
(前回の内容はコチラ→イヌワシの仮親作戦 | 地方独立行政法人天王寺動物園)

入れ替え直後の卵たち
卵の交換後、朱鷺(トキ、オスの個体)も姫神(ヒメガミ、メスの個体)も一生懸命卵のお世話を続けてくれました。
そしてついに…ヒナが卵からかえりました!

フ化確認日のヒナの様子
4月7日に1羽、遅れて10日にもう1羽のフ化を確認しました

2羽のヒナを確認できて一安心
通常イヌワシは2つの卵を産みますが、フ化したヒナが2羽とも巣立つのはかなり珍しいと言われています(野生のイヌワシを観察したある文献によると2%程しかないとも…)。
先にフ化したヒナ(早くフ化した分成長し体も大きくなる)が親から与えられるエサを独占したり、後からフ化したヒナをつついて死なせてしまったりする習性があります。
他の動物園では人の介入によって2羽とも育った例もありますが天王寺動物園では獣舎の構造上、人が介入しようとすると親にストレスがかかりヒナ2羽ともに悪影響が出る恐れがあります。
そのため厳しいようですが、これからの子育ては朱鷺と姫神に任せて見守っていこうと思います
ちなみに4月14日時点では後から生まれたヒナもしっかりエサをもらえているようで、先にフ化したヒナとの体格差もあまり目立ちませんでした。
朱鷺も姫神も巣を離れる時間が短く、お世話をしっかりしているのが幸いしているのかもしれません。
ヒナが頭を持ち上げればふわふわの白い頭が園路から見える事もあります。
成長が早くどんどん大きくなっていきますので、成長を見逃したくない方はお早めにご覧ください。
親鳥たちは気が立ってピリピリしていますので、刺激しないようそ~っと優しく見守っていただく形でお願いいたします