みなさん、こんにちは!
今日9月9日は「オオサンショウウオの日」です![]()
当園の爬虫類生態館「アイファー」でも展示していますが、実は私たちの住む大阪府内にも日本固有のオオサンショウウオがひっそりと暮らしています。
ですが今、彼らを取り巻く環境は大きな問題に直面しています。
それは、オオサンショウウオの「交雑問題」です![]()
交雑種はなにが問題?
遺伝子の固有性が失われる(遺伝子汚染)
日本のオオサンショウウオは、何百万年もの間、日本の川の環境に適応しながら独自に進化してきた「生きている化石」です。交雑が進むと純粋な日本固有の遺伝子が混ざり合い、消滅してしまいます。
日本固有種が追いやられる
交雑種やチュウゴクオオサンショウウオは、日本のオオサンショウウオよりも体が大きく成長しやすく、繁殖力も強い傾向があります。そのため、隠れ家や食べ物をめぐる争いで固有種が負けてしまい、どんどん数が減ってしまいます。法律や保護の難しさ
オオサンショウウオは国の特別天然記念物として手厚く保護されています。しかし、交雑種が増えてしまうと「どれを守るべきなのか」「川にいる個体をどう扱うべきなのか」という保護上の混乱が生じます。
「交雑種」という言葉を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか![]()
戦後に食料として海外から持ち込まれた「チュウゴクオオサンショウウオ」。
その後、放流されたことで日本のオオサンショウウオとの交雑が深刻化しています。
京都の鴨川ではほとんどのオオサンショウウオが交雑個体になっていると最近の調査でも明らかになっています。
大阪を流れる淀川は、淀川水系として京都の鴨川ともつながっているため、大阪で暮らす私たちにとっても決して他人事ではありません。
日本の宝物でもあるオオサンショウウオを守るために、多くの自治体や団体で防除活動も行われています。
防除は捕獲するだけでなく命を奪うことにもつながるため、切ない気持ちになります。
なぜなら、外来種や交雑種になった動物たち自身には何の罪もなく、人間の身勝手な行動や配慮不足のしわ寄せが、動物たちに向かっているからです。
天王寺動物園では、地元の生態系を守るため夜間の生息調査や交雑個体の防除(捕獲・管理)にも関わり始めました。「オオサンショウウオがいたけど弱ってそう。。。大丈夫かな?」など心配な方からの発見通報に駆けつけることもできるので何かあれば連絡をお待ちしています。
そして、みなさまにもオオサンショウウオのためにしていただけることがあります。
・地域の自然や生物多様性について正しく知る
・川や街中で見かけても触らず、動物園や行政に連絡する
まずは、この3つのことを意識していただけたらとても嬉しいです。
多くの方が生き物たちのことを楽しく理解して行動できるよう動物園でも伝えていきたいと思います![]()
ちなみに…現在、京都大学の研究室が遺伝子解析や保全活動のためのクラウドファンディングを実施しています📝私たちも取り組ませてもらっているオオサンショウウオの調査でも、日本のオオサンショウウオなのか、交雑種なのかは遺伝子を調べなければ確定できません。
厄介なことに交雑種と日本のオオサンショウウオとの子の判定は、より精密な検査や研究が必要となるため、今回のクラウドファンディングは現場を支える直接的な力になります!
関心を持っていただけた方は、ぜひ⇩もチェックしてみてください💻
さてさて、長くなりすみません![]()
冒頭にもどりますが、今日は「オオサンショウウオの日」ということで、2点おしらせです![]()
◎オオサンショウウオの日にちなんで、講演会を実施します!
今回は、オオサンショウウオの調査研究をされている京都大学大学院の石川世奈さんをお招きし、オオサンショウウオの魅力や近況について講演いただきます。
日時:9月19日(土)18:00~
場所:園内TENNOJI ZOO MUSEUM
定員:約80名
◎トップ画像のオオサンショウウオのアートについて
こちらは「生物多様性TEAM115」の鞍井さんからご寄贈いただいた作品です。
「生物多様性TEAM115」は大阪の豊かな自然環境や生態系を後世につなぐため、専門家や市民が協力しながら生物調査や保全ガイド、環境教育に取り組んでいます
生物多様性TEAM115|大阪里山ネットワーク
オオサンショウウオの体の中に、太古の時代に共に生きていた絶滅生物たちがギッシリと描かれています。「生きた化石」と呼ばれる彼らが紡いできた命の歴史や、生き物への気持ちが繊細な筆致から伝わってきますよね。
鞍井さん、素敵な作品を有難うございました![]()
こちらの作品も園内での展示ができましたら改めて発信させていただきます![]()
最後はアイファーで過ごすオオサンショウウオの写真を📷

ぜひアイファーのオオサンショウウオにも会いに来てくださいね!


