前回のブログでバックヤード療養中をご報告しました、コビトマングースのユキオですが
令和5年9月23日の朝、獣舎で亡くなっているのを確認しました。
ユキオは嘔吐と身体のふらつきが見られたため、9月4日にバックヤードで入院となりました。
入院によって涼しい環境にはなりましたが、食は細く、肩で息をするような荒い呼吸や、時折ふらつきも見られました。
ビタミン剤や抗生剤、抗炎症剤などで治療も入院以降続けて参りましたが、自分で食べられない野生動物に対して、タンパクや脂肪などの栄養を補充することは容易ではなく、体重を少しでも保つカロリーのあるものを食べてくれるように、毎日食の好みが変わるユキオに合わせて様々な種類のエサを与えていました。
↓最近のバックヤード内でのユキオ
ここで、少しだけユキオについて紹介します。
今年上野動物園よりやってきた“イヅミ”と“ツユミ”が加わるまで、広い展示場でユキオはしばらく1頭で暮らしてきました。
一昨年から冬季は病院でバックヤード生活を送り、どんぐりを付けた棒で網の間から体を掻いてやると気持ちよさそうにあくびや伸びをしていた姿が印象的でした。
↓棒で掻かれるユキオ
新しく加わった“イヅミ”と“ツユミ”とは歳の差がありましたが、仲良く過ごし、にぎやかになった展示場で愛らしい姿を披露してくれました。
ユキオは8歳を超えており、正確な年齢はわかりませんが、園に到着時の様子から考えて、10〜12歳と推測されます。
ここ数年夏には、与えている食べ物の他に展示場でセミの幼虫を食べているのか体重が増えて、ちょっとメタボ?な姿になっていました。
ただ、今年の夏は体重が増えず、与える肉やマウスの量を増やしてみましたが、「その年齢」の夏は誰もが初めてなので、今年の猛暑が身体にこたえているとも考えられました。
亡くなる前日には大好きだったミルワームを半分だけですが勢いよく食べて、最期まで頑張ってくれ、可愛らしい姿でわたしたちを和ませてくれました。
コビトマングースのユキオをずっと応援してくださった方々、誠にありがとうございます。
最後にユキオ、長いこと天王寺動物園を盛り上げてくれてありがとう。