10月15日午前にミミナガヤギのメイが亡くなりました。
メイは2012年に天王寺動物園に来園しました。
人懐っこく、愛嬌のある表情でたくさんの人に愛されたメイは、天王寺動物園の開園100周年にはPR隊長をつとめるなど、移動動物園に参加したりもしていました。
↓旧ふれあい広場にて
↓この表情にみんなメロメロです
↓昨年亡くなったミユキとはいつも一緒でした
↓ふれんどしっぷガーデンにて
メイは今年で13歳になり、ヤギの中では高齢と言えます。
これまでにも何度か体調を崩したことがあり、その度に治療に良く反応して回復してくれていました。
年齢的にも、肝臓や歯が悪くなってきており、消化吸収能力も落ちてきているようでした。
草食動物は急に餌を増やすと腸内の環境が悪くなって鼓張などを起こしやすいため、肝臓の薬や整腸剤を飲ませながら少しずつ餌の工夫をしていましたが、追い付かずに徐々に痩せてきていました。
先日再び立てなくなった後、点滴で栄養も加えていましたが、入れられる量が限られるため、おなかの負担よりエネルギー摂取を優先して食べれるものを食べてもらうようにしていました。年齢も年齢なので他にも悪いところはあると思われました。
また、歩かない時間が長くなると脚が弱って歩けなくなることが多いため、負担が少なく立てるように体を吊ったり、補助して歩いてもらったりしていました。そのおかげか、一時的に状態はよくなり、大好きなリンゴやペレットはよく食べていて、立たせれば力強く歩けるようになっていました。
しかし、昨日の午後から呼吸が荒くなり、治療をしましたが残念ながら亡くなりました。
解剖とこれまで検査してきた結果から推測すると、低栄養に伴い循環が落ちてしまったことにより、最終的に血液中に水分が保てなくなったものが肺などに出てしまったことにより肺水腫を起こしたものと思われます。
倒れた当初は厳しい状態でしたが、食べたり立つ意欲も強く、治療に良く反応して立たせれば歩けるまでに回復しているように見えたため、今回も頑張ってくれると思っていましたが、年齢には勝てなかったのかなと思います。
何度も体調を崩しながらもよく頑張ってくれたと思います。
人懐っこい性格もあり、今年の4月にふれんどしっぷガーデンに引っ越した後も、ウォークスルーエリアで積極的にお客さんをお出迎えしてくれていました。
見た目から怖がられることもありましたが、穏やかな性格や自ら近づいてくるフレンドリーさでたくさんの方々に愛されていました。
メイを可愛がっていただいた皆様、本当にありがとうございました。