骨格標本のメンテナンス

こんにちは飼育スタッフです。
本日は動物感謝祭を開催し、この1年間に亡くなった動物たちに『いままでありがとう』と感謝の気持ちを伝えました。
さて、動物園では亡くなった一部の動物を学術資料として剥製や骨格標本の形で保存し、スクールや企画展等の際に皆さまに見ていただいています。
骨格標本は経年劣化により表面にひび割れなどが生じることがあるため、特殊な樹脂でコーティング処理をすることがあります。
この樹脂は「パラロイド」という樹脂で、文化財の修復や出土した化石や土器の保護の目的で使用されています。
樹脂は溶剤に溶かして使うので大量には必要としませんが、販売単位が1kg(当園所有の骨格標本の数なら一生使ってもあり余る量です)なので購入するのを悩んでいたところ、なんと輸入販売元の三恒商事株式会社(大阪市西区)さまから旧規格のものをいただけることになりました!

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 ※この透明なツブツブが「パラロイド」という樹脂です

保護処理作業中の頭骨の標本です
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 ※画像の上のほうにある、刷毛が乗っている合成樹脂製の容器の中に溶かしたパラロイドが入っています

画像が小さいので少し見にくいですが、上の画像が処理前、下の画像が処理後です
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 ※この処理をしておくと、経年劣化を最小限に抑えて保存できるようです

保存処理をした骨格標本を持って、早速きしわだ自然資料館に出張スクールに行ってきました
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三恒商事株式会社さま、ご協力ありがとうございました。

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