タヌキのお話

飼育員ブログ

みなさんこんにちは。

 

今日はタヌキのお話をします。

 

日本に住んでいる方なら誰しも一度は名前を聞いたことがあるタヌキのことを皆さんはどれくらいご存じでしょうか?

 

 

まず漢字は

 

と書きます。

部首はケモノを指し、旁は人間が生活する「里」。つまり、里に現れる(いる)獣の意味なので昔から比較的人の近くにいた動物ということですね。

 

分類

ネコ目イヌ科

       タヌキ属タヌキ

タヌキがイヌ科だって知っていましたか? ちなみにキツネもイヌ科です。

 

 

大きさ

体長60cm程、体重4~6kg。

= 
スイカ1玉とおなじくらいの重さです

 

  = 
同じ日本産動物でタヌキと似ているアナグマは
秋になると10kg以上になることも。

 

食性

雑食性で小型動物や昆虫、木の実、果物など幅広く食べます。嗅覚に優れているため地面にいる小動物も見つけることがあります。果物もよく食べ、ビワや柿などを食している姿がよく観察されています。

 

 

分布

本来の生息地は日本、朝鮮半島、ベトナムなどのアジアとロシアの一部です。日本では北海道に生息するのはエゾタヌキ、本州以南に生息するのをホンドタヌキと分かれます。最近では、元々は生息していなかったドイツなどのヨーロッパで帰化してしまったそうです。

※帰化とは本来の生息地から未分布の地域へ移り、そこで自然繁殖してしだいに定着したこと。

 

ことわざの「狸寝入り」

意味:眠っていないのに眠ったふりをすること。そら寝。

このことわざはタヌキ独特の生態に由来してイヌ科います。タヌキは驚くと気絶してしまうことから「死んだふり」「寝たふり」をすると昔の人々に解釈され寝たふり=狸寝入りと言われるようになりました。

古くから日本に住む動物のためことわざなど文化的な場面にもタヌキの存在を感じることができますね。

 

 

 

では、次に天王寺動物園で飼育している個体紹介をしましょう。

当園では5頭のホンドタヌキを飼育しています。

 

くりとん

2016年5月広島の安佐動物公園生まれ ぽんとの間に息子のさんりんがいます

優しい性格。息子のさんりんが喧嘩していた時は仲裁に入っていました。

くりとんの性格を現す1枚。息子のさんに枕にされても動じない

 

ぽん

2015年5月広島の安佐動物公園生まれ くりとんとの間に息子のさんりんがいる

性格は少し臆病。何かを違和感を察知すると展示場の高い所に避難して様子を見る。

ぽんの性格を現す1枚。高い所でこちらを凝視しています。

 

ととん

2016年5月広島の安佐動物公園生まれ

性格:臆病だが担当者には懐っこい

ととんの性格を現す1枚。担当者に近づいて来ます。

 

りん

2020年4月天王寺動物園生まれ さんと双子

性格は喧嘩っ早い。見知らぬ物でもすぐに近づく。

りんの性格を現す1枚。イタズラ中の顔がやんちゃそうです。

 

さん

2020年4月天王寺動物園生まれ りんと双子

性格は優しくてマイペースです。母親のぽんと仲が良くいつも寄り添っています。

さんの性格を現す1枚。ぽんにかまってほしいのか、お尻にダイブ中

 

 

 

 

以上、天王寺動物園で飼育管理しているタヌキです。5頭のうち3頭が今月誕生日を迎えます。くりとん、ぽん、ととんおめでとう~♪♪

 

一頭一頭性格も見た目も異なり、違いがわかるようになったらより一層タヌキ達のことが好きになること間違いなし♪

 

これを機に日本産動物により興味を持っていただけたら幸いです。

 

 

ではまた。おおきに〜


 

タヌキ担当のつっちーからのお便りでした!
動物園で会えるホッキョクグマやキリン、レッサーパンダなど人気動物は海外の動物ですが、日本産動物も同じように魅力的な生き物だらけです
タヌキだけでなく、日本固有種のオオサンショウウオやイタセンパラ(平たい体と青や紫の婚姻色がとても綺麗な淡水魚)も大阪で暮らす魅力的な生き物たちです。つっちーと同じく、日本産の生き物も面白い!と思ってもらえるようにこれからも発信していきますね
こちらは私からオマケの一枚。大阪市内の淀川流域で暮らす野生のニホンキジです

 

そして、こちらニホンイシガメも日本産動物

ニホンイシガメの保全教育のため、展示場のリニューアルを目指し現在クラウドファンディングに挑戦しています。
『水辺の原風景をアイファーに』
詳しくはコチラをチェック。皆様からの暖かいご支援をお願いいたします。

 

 

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