今日は世界カメの日

みなさんこんにちは。いつもスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。

みなさんは5月23日が「世界カメの日」であるということをご存じでしょうか。

「世界カメの日(World Turtle Day)」はアメリカが発祥で、カメたちのために活動するアメリカの非営利団体・American Tortoise Rescueが、「カメに関心を向け、知識を深め、敬意を払い、カメの生存と繁栄のための人間の行動を奨励する日」という目的で2000年に制定した記念日なのです。

そこで、天王寺動物園でも世界カメの日を記念して、爬虫類生態館アイファーでくらすカメたちの紹介を飼育担当者にお願いしました。


アイファーの展示場にはホウシャガメやニューギニアナガクビガメなど、様々なカメが生活しています。写真を撮らずにはいられない巨大なワニガメのジョーとも会うことができます。

 

動物園にはバックヤードと呼ばれる場所があり、実はここに展示で見ることのできないカメが7種類います。今日は普段表に出ることのないカメ達について、飼育する日々で気が付いた特徴に関する一口コメントを添えて、紹介します。

〇チュウゴクオオアタマガメ

中国の山地にある谷川や渓流に生息しています。甲羅に入りきらないほど大きい頭をもつカメです。恥ずかしがり屋で、陸に上げてもすぐに水中にもぐります。好物のエビを与えると、恥ずかしさを忘れて、人前でむしゃむしゃ食べます。

〇スッポンモドキ

インドネシア、オーストラリア、パプアニューギニアの河川や湖沼に生息しています。水中を優雅に泳ぐカメです。人を見るとバタバタと泳いで近づいてきて、餌がもらえないかと体全身で期待している様子を表します。目が良いのかもしれません。

〇ハミルトンガメ

インド、パキスタン、バングラディシュ、の河川や湖沼に生息しています。陸場と水中の両方を行き来しますが、水中で過ごす時間が長いようです。バックヤードで暮らすカメ達の中で、最も食い気があり、ペレットを与えると瞬く間に食べ尽くします。

〇アメリカハコガメ(ミツユビハコガメ)

アメリカ合衆国の森林に生息しています。手足や頭を甲羅にかくした後、お腹の甲羅の一部を折り曲げることで蓋を閉じることができ、文字通り箱のように身を守ります。

〇インドホシガメ

インド、スリランカ、パキスタンの草原や森林に生息しています。のんびりとした性格で、人が近づいてもあまり反応しません。蒸かしたサツマイモが大好きで、小松菜やニンジン、ヒロシマナといった複数の食べ物を同時に与えても、サツマイモを見つけると夢中で食べます。その様子を、ついついじっと見てしまいます。

〇パンケーキリクガメ

ケニア、ザンビア、タンザニアの乾燥地や低木林に生息しています。パンケーキリクガメは、「こんもりとした甲羅を持つ生き物がカメ」というイメージを覆す、うすく平たい甲羅をしたカメです。「隠れる」ことに特化したこのカメが自分から姿を見せることは決してなく、まるで飼育場が空っぽなのかと勘違いしてしまいます。

〇カミツキガメ

アメリカ合衆国やカナダに生息しています。IFARで暮らしている個体は、小さいため、怪獣のフィギュアのようです。いつもじっとしているため、健康管理の難易度が高い動物の一つです。それでも、飼育歴が長くなると、顔つきや、ちょっとした体の様子から、体調の良し悪しが判断できます。

カメの仲間は全世界に約300種生息しており、住む環境や暮らし方によって様々な形態をしています。今回紹介した個体たちも、いつか皆さまと出会えたらいいなと思います。天王寺動物園にお越しの際は爬虫類生態館アイファーも是非チェックしてください。


天王寺動物園は現在クラウドファンディングに挑戦しています。

『水辺の原風景をアイファーに』

ニホンイシガメの保全教育のため、展示場のリニューアルを目指します。

詳しくはコチラをチェック。皆様からの暖かいご支援をお願いいたします。

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