ケープハイラックスでのトキソプラズマ症発生について

当園で飼育していたケープハイラックス3頭においてトキソプラズマ症の発生が確認されました。
詳しくは以下をご覧ください。

【経緯】
・ケープハイラックスのメス成獣1頭が8/1に死亡しました。
・8/18に上記個体のトキソプラズマ感染が病理検査で確認されました。
・ケープハイラックスではトキソプラズマ症の死亡例が世界的に報告されていることから、他の個体に対して発症予防のため投薬を開始しました。
・8/21に幼獣2頭が死亡しました。
・9/6に8/21死亡の幼獣2頭においてトキソプラズマ感染が病理検査で確認されました。
・9/28、オス成獣1頭が死亡しました。死因は現在調査中です。

【トキソプラズマ症について】
・トキソプラズマ症とは寄生虫による感染症で、人間を含む哺乳類、鳥類に共通の病気です。
・一般に、ネコ科の糞に含まれる寄生虫を経口摂取、もしくは寄生虫を含む肉を加熱不十分な状態で摂食することで感染します。
・人間に感染しても多くは無症状ですが、まれに重篤化する場合や妊娠中の方では胎児へ障害が生じる場合があります。

【対応について】
・隣接獣舎で飼育しているライオンに対し、予防的に駆虫薬投与を実施しました。
・獣舎の消毒を行い、踏み込み消毒槽の適正使用など、衛生対策を再度確認・徹底しています。
・園内および周囲の野良猫の糞にも感染源となる寄生虫が含まれている可能性があります。
野生動物から飼育動物へ病原体が持ち込まれる可能性があることから、園内でのハトやネコへの餌やりはおやめください。

園内の消毒作業や飼育作業の変更と並行し、死因確定のため検査を行っておりました。お客様に確かな情報発信を行うため個体の死亡から遅れての発表となりましたこと、ご理解いただきますようお願いいたします。
ケープハイラックスでの発症であり、お客様と当園の飼育動物が直接触れ合う機会は通常ないことから、当園飼育動物からお客様へトキソプラズマ症が感染する可能性は低いと考えられます。
感染経路となり得る場所・作業への対応や園内動物への感染予防策については園内で引き続き検討してまいります。

以上、お客様のご理解、ご協力をよろしくお願いいたします。

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