キバタン

みなさんこんにちは。

本日もスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。

本日6月15日は(公社)日本動物園水族館協会が定めたオウムインコデーです。当園でも本日は飼育担当者によるモモイロインコのガイドを行いました。

オウムインコデーとは?という方はこちらをご参照ください。

今回は当園にて飼育されているもう一種のインコ「キバタン」を通して、インコと人との関りを紹介したいと思います。

当園には「こばちゃん」という名前のオスのキバタンが1羽でくらしています。当園に来たのは2019年7月と最近なのですが、どこで覚えたのか関西弁をよくしゃべり、お客様からもよく可愛がられている人気者です。

昭和初期から20数年前くらいまでは、海外から野生動物が簡単に輸入されていた時代でした。キバタンをはじめとする大型インコやキュウカンチョウなども、シーズンになれば野生から捕獲されたヒナや幼鳥がたくさん輸入されていました。

当時も高価でしたが、町の小鳥屋さんやペットショップでは、お店の看板キャラのようにどこにでも見られる存在でもありました。仕草が可愛くて知能も高くおしゃべり上手、人にもよく馴れるところに惹かれて自宅に迎え入れる人も多くいたのです。

しかし、当時は正しい飼育方法も確立されておらず、市販の狭いオウムかごに、ただ好むだけの適当なエサで飼育され、寿命を迎えることなく死亡することも多かったようです。

また、可愛い容姿とヒトの物まねを楽しみ飼われ始めたキバタンたちですが、本来は耳を塞ぎたくなるような大音量の金切り声で鳴く習性があるため、気軽に飼い始めた飼い主はノイローゼやご近所トラブルに悩まされることになります。

また、一旦人に馴れたキバタンは子犬のように人に甘えますが、より愛情を求めて人に依存するようになり、放置されるストレスに耐えられずに金切り声で叫び続けたり、自らの羽毛をくちばしでむしる自傷行為(毛引き症)が発症したり、攻撃行動が激しくなったりと更に人の手に負えない存在となり、たくさんの飼育遺棄にもつながりました。

キバタンは人ともコミュニケーションを取り、家族になれるくらいの高い知能と社会性を持った鳥です。しかし一度人慣れしたキバタンは、人に放置されることにとても弱く、「忙しいから」という理屈は通用しません。

器用で好奇心旺盛なキバタンはかごの扉を自分で開け、木製品をかみ砕き、金網を外す強靭なくちばしで何でも破壊します。下の写真の金属棒は、これまで「こばちゃん」が破壊した柵の一部です。

また彼らの発する大きな金切り声は、悲鳴や怒号といった異常行動ではなく、遠く離れた仲間と呼び合うために備わった自然な鳴き声です。寿命も40~50年と長く、孫の代まで共に過ごす覚悟も必要です。

現在も人の安易な衝動買いの対象になった動物たちに、様々な不幸が起きています。動物と過ごす生活はとても素晴らしい時間です。でも迎え入れるからには自分の条件と相手のことをよく調べて知る必要があります。オウムインコデーを通して私たちも、不幸な動物たちをなくすために何ができるのかを、これからもよく考えたいと思います。

 

 

 

 

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