メガネグマのダイスケは現在31歳で、お年寄りです。
数年前から歯が悪くなっていて、時々ごはんが食べられないほど悪くなる時があったので、歯磨きなどをしてこれ以上悪化しないようにしていました。
↓歯磨きの様子😌
また、かむ力も衰えてきて、かたい食べ物がかめなくなったため、リンゴなどをすりおろして与えるようにしました。そうすることで採食量も安定していたのですが、今度は足腰が弱ってしまい、今年の春頃からスムーズに歩くことができなくなっていました。
寝室の入り口には階段があり、毎日そこを上り下りして運動場と寝室を行き来しているのですが、この階段を登る際にふらつくこともありました。
筋肉を維持するため食事の見直しを行い、糖質を減らしてタンパク質を増やしたり、関節に効く薬を与えたりしていますが…寄る年波には勝てず、ジワジワと弱ってきている感じです。そこで、最近はシュート(寝室と展示場を行き来する通路)から階段無しで入ることができる産室を開放しています。
今のところは階段を登って寝室にも入れていますが、いずれは産室がダイスケの寝る場所になるのだろうと思います。
こんなふうにだんだんと弱ってきているダイスケですが、彼の様子を見ていると、まだまだ食べる楽しみは残されているようです。楽しみがあるうちはこちらもサポートをしてあげないとと思っています。
若い頃、モートをよじ登って園路に出て大騒ぎを起こしたダイスケですが、今は可愛いおじいちゃんです。
最後まで穏やかに暮らせるように、できるだけのことをしてあげようと思います。
クマ担当飼育員からのお便りでした
動物園にはダイスケの他にも高齢動物たちが暮らしているので、こうした「老い」を感じる機会は少なくありません。ただ長生きすればいいということではなく、できるだけ健康的に過ごせる時間が長くなるようにサポートしています。
若く生き生きとした姿も魅力的ですが、歳を重ねながら穏やかに生きる姿も魅力があります。
ダイスケや他の高齢動物たちをあたたかく見守っていただけますと幸いです