シシオザルのバケット（オス）が亡くなりました。
3月1日の朝、寝室の床に倒れているところを発見し、死亡を確認しました。
死因は現在調査中です。
（2023.3.6追記）
シシオザルのバケットは解剖検査の結果、肺の中に水が入ったことにより亡くなったようでした。バケットには持病のてんかん発作があったため、水飲み場の水位は浅くしておりましたが、残念ながら何らかの形で水を吸い込んでしまったものと考えられます。
今後、シシオザルのてんかん発作のことが少しでも解明されるよう、バケットの脳やこれまでの検査結果などについては、研究機関等に提供し、今後の研究や飼育管理に活用していく予定です。
バケットは2003年5月22日に長野市城山動物園で生まれ、2019年4月に4歳年上のバター（オス）とともに天王寺動物園に来ました。
来園したころはバターと同じ部屋で暮らしていました。しかし、ときどきケンカをしていたため、2頭には分かれて暮らしてもらっていました。
バケットはときどき発作が見られていました。
発作のモニタリングのようすは、以前のブログで紹介したとおりです。
シシオザルのバケット撮影中
シシオザル（オス）のバケットは、お兄ちゃんのバターと一緒に2019年に長野市城山動物園からやってきましたバケットは城山動物園にいたころから発作があったそうですが、今年に入りてんかんの症状を頻発するようになったため、2月から屋外展示場を動画で...
www.tennojizoo.jp
2020.07.11
一昨年からは、てんかん発作を抑える薬を与えています。
薬がどの程度効いているのかを把握するため、柵越しでの採血も行ってきました。シシオザルを捕獲せず採血できるのは日本でもほとんど例がなく、バケットの取り組みは他の動物園からも注目されていました。
（ 採血のようす）
バケットはいろいろな治療や検査を本当によく頑張ってくれました。
とても穏やかな性格で、バケットだからこそできたことが多かったと思います。
動物園の職員だけでなく、外部のたくさんの方からもサポートをいただいていました。
みなさま、これまでバケットを温かく見守ってくださり、ありがとうございました。
