キリンの赤ちゃんについて

キリンの赤ちゃんの件では、多くの方に大変悲しい思いをさせてしまいました。
たくさんの貴重なご意見、すべて読ませていただいております。
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私たちとしても、非常にショックを受けており、こうしておけばよかった、ああしておけばよかったと後悔しか残っていません。

動物の仕事は、結果が全てです。
ですので、私たちがここで何を言っても言い訳にしかならないと思っています。
原因は、私たちの未熟さだと自覚しております。

そしてここからの私たちには、この仔からもらった経験を次に生かすことしかできません。
生かさないと申し訳が立ちません。
ただ、こういうときは、本当に空しく、立ち止まりたくなります。
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あの日、お昼に赤ちゃんが倒れてから、みんなで必死に赤ちゃんを温めていた中で、
赤ちゃんは少しずつ元気は取り戻してきていて、これなら助かる!と思ったところに、
急に容体が変わり、そのまま眠るように息をひきとりました。

解剖からは、特にこれといった大きな身体上の異常を見つけることはできませんでした。

おしっこをしていたことや、ミルク便が見られていたこと、また、授乳の頻度や長さから、
赤ちゃんがハルカスのお乳を飲めていたことは間違いないのですが、
おなかの中に残っているものから推測するには、どうやら、十分な量を飲むことができていなかったようです。

なぜ、いつからミルクを飲むことができなくなったのか?は、現在調査中ですが、
残されたビデオの記録を再度見直すなど、あらゆる角度から様々な可能性を考えて、そのすべてのパターンへの対策を考えるほかありません。

あの日は数日前から寒い日が続いていましたが、室内はもちろん暖房をいれていたので、
ミルクさえ飲めていれば十分に乗り越えられた気温だったのではないかと考えています。

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ハルカスにできる限りストレスをかけずに子育てを、、、という方針が完全に裏目に出てしまった結果となり、
赤ちゃんはもちろんのこと、ハルカスにも本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。
唯一の救いは、ハルカスが今も健康に暮らしてくれていることです。

今回の反省点、今後の方針については、ハルカスの無事をしっかりと確認した後に、関係者で集まって再度話し合うことにしておりますので、このブログの情報は断定的なものではありません。
が、今の時点で考えられることをみなさまにご報告しておきたく、ブログを書くことにしました。

多くの方に、応援していただいたにも関わらず、このような結果となってしまったことを心から申し訳なく思っております。
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私たち自身、だいぶ引きずってはおりますが、動物園には他の動物たちもおります。
また、このブログを楽しみにしていただいている方もいらっしゃると思いますので、
明日からは、また元気な動物の姿を発信できるよう、努力してまいります。

よろしくお願いいたします。

スタッフ一同

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