みなさまこんにちは。
本日も当園のスタッフブログをご覧いただきありがとうございます。
今年は暖冬とは言え寒い日が続いていますが、温帯産の爬虫類は冬眠をしている季節です。当園のニホンイシガメたちはどのように過ごしているのでしょうか。
まずはツル舎。アネハヅルの展示場では9頭のオスのニホンイシガメたちがいます。
ニホンイシガメは水中で冬眠をします。でもよく見ると、ゆっくりですが動いています。
ニホンイシガメはカメの仲間でもかなり寒さに強い種のひとつで、野生では池や川の氷の下を泳いでいたり、雪の上を歩いている姿も観察されることがあります。近年の大阪の冬くらいでは完全な冬眠状態にならないこともあります。
またオスは冬に求愛する姿が見られます。ニホンイシガメはオスがメスの顔の前で、片方の前肢をゆっくり振って求愛します。(ここにいるのは全てオスなんですけど…)
下の写真は姫路市立水族館で撮影させていただいた真冬のニホンイシガメたちの写真です。大きなメスに、たくさんの小さなオスが群がり求愛しています。ニホンイシガメはオスが小さくてメスが大きい「蚤の夫婦」なのです。
一方こちらは爬虫類生態館アイファー館内にある「日本石亀の里山~モウリミスジャポニカ川」です。こちらでは10頭のメスのニホンイシガメがくらしています。
室内展示場なので、外ほど寒くはないのですが、動いている個体たちと…
殆ど動かず冬眠状態になっている個体がいます。個体によっては気温や水温だけではなく、おそらく日照時間の変化等も「冬がきた」と感じるスイッチになっているのでしょう。
それにしても、水中で冬眠って…呼吸はいったいどうしているのだろう…
そんな知られざる不思議な生態を持つ日本固有種のニホンイシガメをみなさまと学ぶために、2月3日(土)に下記のイベントを開催いたします。
私たちのすぐ近くで暮らす生きものたちには、私たちの知らない秘密がたくさんあるんですね。是非お立ち寄りください。
ニホンイシガメのおはなし
~すぐ近くにいるようで、実は人知れず危機を迎えている日本固有の動物~
〇開催日時:令和6年2月3日(土)13:30~15:30
開場 13:15
〇会 場:動物園内だいしんワクワクホール
定員70名(先着順)、参加費無料(別途入園料が必要です)
途中入場、途中退席は自由です
〇開催内容:
・13:30~14:15
「日本にしかいないカメ ニホンイシガメを知ろう」
和亀保護の会 代表 西堀智子氏
・14:15~15:00
「ニホンイシガメを飼育下でも守る試み―生息域外保全」
岐阜大学応用生物科学部 教授 楠田哲士氏
・15:00~15:30 質問・フリートーク