みなさま こんにちは
やっと涼しくなってきていて1人歓喜しているムフロン担当よりお届けします📧
天王寺動物園では現在1頭のムフロンが暮らしてくれています。
テンです✨
以前は愛称ツウ、テン、カクの3頭がいましたが、ツウとカクは亡くなり1頭となりました。
1頭になってからも元気消失することなく穏やかに過ごしてくれているのはとてもよかったなと思っています。
そんなテンも12歳となり、高齢と呼べる年齢に近づいてきました。
今のところ何か症状があるとか、けがをしているといったこともなく食欲旺盛で元気に過ごしてくれています。
ですが、今年の暑すぎる夏の間には少し夏バテ気味な様子も見られていました。
夏の間は少しでも涼を感じてもらえるように、リンごおり🍎を給餌したりしていました。
『リンごおり』についてはこちらをご覧ください
外見上の健康は日々の観察を通して知ることができますが、体の中でなにが起きているのかを知っておくことも必要であろうということで、少し涼しくなってきた10月の某日に健康診断を実施しました。
今回は保定下で採血と歯科検診、触診、蹄のチェックを実施することにしました。
ムフロンの展示場を見たことある方であればご存じかもしれませんが、岩山のようなつくりをしています。
上に登られてしまったら有蹄類で斜面が得意なムフロンに“ただのヒト”(ちょっと高所恐怖症)は勝ち目がありません
そのため、下に降りてきてもらい保定の際につかむことになる“角を触る”という練習を1週間前から実施しました。
さて、本番当日!
テンちゃんに捕まえるということを気取られぬよう用心しながら、、、
保定することができました👏
(このあと角にロープをかけさらに安全確保を行いました。)
地道な練習のおかげか、本番ではお互い怪我がないように保定することができ、健康診断を実施することができました
健康診断の結果としては、血液状では大きな問題はありませんでしたが、加齢に伴って歯が抜け落ちていたり、すり減りが激しい部分があったりするということがわかりました。
蹄に関してはいい感じに削れていました。
(副蹄まできれいに削れていました。岩山生活のおかげかと思います。)
歯の摩耗を回復するということは難しいですが、なるべくゆるやかになるよう餌の与え方などを工夫していき、これからも続くテンの生活を支えていけたらと考えています。
捕まえた後、嫌われるかなと思っていたのですが、案外ケロッとしているテンちゃんに感謝しています。
(検査が終わり解き放つ瞬間)
今回は保定下で検査を実施しましたが、ゆくゆくはトレーニング下で採血や口腔内検査ができるようにしていけたらと考えています。
地道な練習は今後も積み重ねていきたいと思います。
テンちゃんがんばろね!
おまけ
(寒さ対策でウッドチップを敷いてみたところ警戒しながらも使ってくれそうでした。)