レッサースローロリスのピー(メス)が本日12月22日に亡くなりました。
ピーはワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)違反により保護されたため正確な年齢はわかりませんが、2008年3月以前の生まれなので16歳以上。
レッサースローロリスでは、おばあちゃんの年齢です。
昨年の秋くらいから時々調子が悪そうな様子がみられ、目が悪かったこともあり、自力で生きたコオロギを捕まえたりすることができなくなりました。
バックヤードへ移動してからは、様子を見ながら補液をしたり、注射をしたり、飲み薬を与えていましたが、最近は治療をすると呼吸が苦しそうになることがあったこともあり、飲み薬で治療を行っていました。
【飼育担当者からのコメント】
私が夜行性動物舎の担当になった今年の春には、ピーちゃんはすでにバックヤードで過ごしていました。
春から夏にかけては、ケージの天井につかまって休むことが多く、食欲も旺盛でした。
夏ごろから腕の力が落ち始め、地面で過ごすことが増えました。
ケージの下側に枝や蔦を這わすと、器用に足をつかって移動してくれました。
自力でごはんを食べることも難しくなり、この数か月は毎日、私たち飼育員がフルーツや昆虫を与えていました。日々好みが変わり、ポイッとされたときもあれば、もっと!とがっつく日もあります。
亡くなる前日は、コオロギ・ブドウ・食パンをむしゃむしゃとおいしそうに完食。その姿をみて、まだまだ生きる力が伝わってきました。
しかし、ピーちゃんはそうではなかったという結果になってしまい、自分の観察力のなさ、実力不足に悔しい気持ちでいっぱいです。
生き物を飼うことの難しさを痛感しました。
これからの飼育人生に活きる時間だったと思います。
ピーちゃん。ゆっくり休んでくださいね。ありがとう。
みなさまに元気な姿をお見せすることができず、このような報告になってしまい、本当に申し訳ありません。