わらボール

エンリッチメント

みなさんこんにちは、ジャガー担当のつっちーです。

最近、天王寺動物園ではあるブームがあります!
何かというと、、、

藁(わら)で動物用のおもちゃを作ること!

アイデアマンの職員による提案&講習会が開催され、一部の飼育員の間でブームとなっています。

使っている藁がこちら↓

藁(ワラ)は、稲や小麦などの茎を乾草させたもので、みなさんもよくご存知の麦わら帽子や、今でいう雨具として利用される蓑(みの)など、昔から日本人の生活の様々な場面で活躍してきました。

今回、なぜおもちゃの材料に藁を使ったのかというと

・万が一動物が食べてしまっても植物のため心配が少ない

・肉食・草食・大型・小型などあらゆる動物に使用できる

・編み込むことで強度が増し耐久性がある

・加工しやすい

・硬すぎないため適度に壊れる(動物によっては「壊す」「壊れる」を好む)

・使い終わったら土にもどすことができる

など、様々なメリットがあるからです

ワラ編みの講習会の様子がこちら↓
みんな真剣ですね~
数本ずつワラをねじって1本にし、その1本ずつをさらにねじって1本にする、という方法で編みました!
コツはワラを足で押さえて、しっかりと手の平を擦り合わせる、といった感じです!

継ぎ足しながらひたすらねじねじ…
こんな感じでひも状になりました↓


藁編み未経験の人でも、すぐにこれくらいの長さまで編み込むことができました

私はまだひも状に編み込むことしかできませんが、他の職員がジャガー用に、こんな物まで作ってくれました!

じゃじゃーん!!

藁をボール状に編んでくれました。

お見事ありがとうございます

しかも、このわらボールには秘密が、、、

なんと、、、

エランドの寝室の敷き藁を再利用しているのです

・・・えっ?どういうこと?

という声が聞こえてきそうなのでご説明しましょう!

寝室に藁を敷くと、エランドはその藁をベッドとして使用します。つまり、この藁の上でエランドが寝ていたので藁にはエランド臭がたっぷり!そのため、匂いに敏感な肉食獣には刺激的なボールとなっているわけです!!
↓エランド

と、いうことで、

わらボール~エランドの香りを添えて~

をジャガーのルースとロンに与えてみました!
どんな反応をするかな

まずはルース
展示場にわらボールを設置して、扉オープン!!
ルースは勢いよくわらボールの方へ。
くんくん


フレーメン


すりすり


ちょんちょん

意外とソフトタッチで笑ってしまいました
ルースは終始控えめに遊んでいました

お次はロン


くんくん


ネコパンチならぬネコタッチ
恐る恐る触っています


でも、すぐに好奇心が勝りガブガブ


でも、口の中に藁が入るのは嫌みたいです


最後は大好きなケースの中に運んで、押さえつけながらブチブチ

今回のわらボールでは、嗅ぐ。フレーメン、前肢で触る、転がす、爪で引っ掛ける、水に入れる、噛む、ちぎる、持ち運ぶ、抱きかかえる、手で押さえつける、などの様々な行動を観察することができました。

実際に遊んでいる映像はこちら↓

一方その頃、1名(頭)わらボールに熱い視線を送る動物が・・・
隣にいるピューマのマリーです
またマリーの分も作るね!

では、おおきに!

P.S 実は私、前の職場でエランドのミナミの母親カルーアを担当していました。顔がそっくりなのでミナミを見るたびにカルーアを思い出すつっちーでした

(ミナミ)

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