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今回はニホンコウノトリのリコの近況についてご報告いたします。
今朝から展示場にいなかったため、ご心配いただいている方もいらっしゃるかもしれません。
リコは1991年4月に多摩動物公園から天王寺動物園に来園した高齢の個体です。
それでも、昨年は繁殖期に産卵や抱卵していましたが、今年は巣台にのぼる様子が見られず、餌もオスに比べてあまり食べられていない様子でした。
そこで1羽でしっかり食べられるように、4月1日から展示場を仕切ってオスと分けていました。
そのおかげで食べられる量は少し増えてきていましたが、15日はこけてしまうと自力で立ち上がりにくいようでした
16日にもその様子が続き、少し体温も下がって体力も消耗しているようだった上に夜間の冷え込みも予想されたため、閉園後に動物病院で治療をしてそのまま入院しました。
保温をしつつ注射を行った後、穴をあけた毛布に足を通して体をつり上げて、座り込んでしまわないようにしました。
紐にからまったり翼を傷つけないように翼の動きをテーピングで制限しています。
今朝は昨日より少し目つきも良くなり、体の冷たさも少し改善したようでした。
毛布生活にも少し慣れてきたのか、毛布に体を預けて休んでいる様子もみられました。
魚をつつくものの、自力でくわえて食べることができない様子だったため、担当飼育員が餌のドジョウを口の奥の方に入れたところ飲み込んでいました。
少し餌をたべたためか、今日の夕方には少し力が出てきていました。
高齢なこともあり、展示場に戻れるくらいの回復ができるかはまだ分かりませんが、このまま少しずつでも回復してくれたらと思っています