チュウゴクオオカミ ベネの続報

みなさま

いつもブログのチェック、ありがとうございます。

少し前になりますが、チュウゴクオオカミのベネを治療のためにバックヤードへと移動した件の続報になります。

前回の治療については、
チュウゴクオオカミ「ベネ」についてのお知らせ | 地方独立行政法人天王寺動物園
こちらをご覧ください。

 

前回、ベネから摘出した大きな腫瘤は、病理検査に提出しました。
検査結果は「肥満細胞腫」でした。

肥満細胞腫は犬、猫とも発生率の高い皮膚の悪性腫瘍であり、犬での皮膚腫瘍の中では1番多い腫瘍です。
オオカミでの肥満細胞腫の報告は少なく、犬での腫瘍のステージ分類がそのまま適応できない可能性がありますが、予後について慎重に考えなければならない状況です。

病理検査では摘出した組織の辺縁に腫瘍細胞がないことが確認されていましたが、肥満細胞腫は全身の皮ふにイボのように出てくる腫瘍のため、再発の可能性が十分考えられました。

 

そして、腫瘍を摘出した2か月後には、同じ右後肢に新たな腫瘤が目立つようになり、再度摘出手術を行うことになりました。
腫瘤は無事に摘出することができて、麻酔からも問題なく覚めてくれましたが...
手術の際に、ベネの体を改めて触診したところ、右後肢を含め下腹部から前腕のあたりにまで大小さまざまな腫瘤を確認しました。

そのうちの数個の腫瘤から組織を採取して病理検査の結果、すべて肥満細胞腫であることが分かりました。

ベネが高齢であること、すべての腫瘍を取り除くことが困難であること、そのたびの麻酔で大きなリスクを背負ってしまうことなど、さまざまな面からベネの治療の方針を飼育担当と獣医師で決め、今後は犬での治療を参考にステロイドなどを用いて、緩和治療を行っていくこととなりました。
幸いにも、現在、食欲を落とすことなく、投薬もスムーズに行えておりますが、日々の健康チェックで細かな変化を確認し、その時に必要な投薬などで治療を続けていきます。

 

バックヤードでのベネの様子を飼育担当から

ベネは以前少しの期間、展示場でも見ることができていましたが足の治療の為、バックヤードに移動し現在はゆっくりのんびりと過ごしてくれています。

沢山の方々にベネを心配していただいており、ありがとうございます。
ベネも治療に頑張って向き合ってくれていますので、飼育員として出来ることを行っていこうと思います。今後とも応援、どうぞよろしくお願いいたします。

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