オジロワシ・銀の近況報告

飼育員ブログ

先日、オジロワシの銀をバックヤードへ移動しました。

銀は1988年から天王寺動物園で暮らしているので、実は猛禽舎で一番の古株です。

生年月日が分からないので正確な年齢は分かりませんが、動物園に来たときにはすでに大人だったようで、生まれてから大人の姿になるまでに5年くらいかかる…ということを加味すると、少なくとも39歳以上ではないかと考えています。

オジロワシの野生下での寿命は25~30年ほど、飼育下でも約40年ほどと言われているので、銀はかなりのおじいちゃんワシと言えます。

元々オジロワシは、北海道などの寒い場所に生息するワシなので、寒いのは得意なはずです。

それでも高齢のためか、去年は冬に体調を崩してしまいました。

そこで今年は寒さ対策として、銀がいつもいる場所が暖かくなるようにヒーターを設置しました。また、夏前に床の一部をコンクリートから土へ変更したので、去年と比べて底冷えも軽減されているはずです。

展示場にいた時の銀

実際に、設置したヒーターに当たっている様子もあり、しばらくは快適そうにしていましたが、気温が特に低い日に少し寒そうにしている様子が見られました。

今の猛禽舎は非常に古く、この限られた環境ではこれ以上展示場を温めることが難しいです。

そんな中で去年のように大きく体調を崩してしまったら大変…ということで、元気なうちに暖かいバックヤードへ早めの引っ越しをすることになりました。

トラ舎の一室に目隠しをするなど銀のための改良をしました(右側)

引っ越し後の銀はというと、餌もしっかり食べ、元気に過ごしており、私たちも安心しております。

バックヤードでの銀の様子

暖かくなるまではしばらく会えませんが、温かく見守っていただければと思います。

ご理解いただけますと幸いです。

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