みなさん こんにちは
寒かったり暑かったり忙しい気候ですが
体調を崩されませんようにご注意くださいね。
さて、今日のキュッキュ日誌では、1ヶ月前のことになりますが、キュッキュの捕獲後〜バックヤードへ行くまでの経緯について少し振り返りたいと思います。
※またまた、写真少なめでごめんなさい…
捕獲までの経緯などは、これまでのキュッキュ日誌をご覧ください。
キュッキュを保護したあの日のことは、多分一生忘れられないと思います。
10/1の保護当時、キュッキュは我々の心配とは裏腹に、とても元気で十分に体力がある状態でした。
本当にありがたいことで、ひとまず安心しました。
そこで、私たちは母親のチョコにもう一度キュッキュを育ててもらうことを第一目標に設定しました。
親仔はお互いを認識してすぐに鳴き交わしを始めました。
しかし、チョコはプールの中で、"こっちにおいで"と呼びながら様子を見に来るものの、自分からキュッキュに近づこうとはしなかったのです。
翌日の10/2に、キュッキュの体力面を考慮し、まずは朝一番で人工的にミルクを飲ませましたが、本日中にチョコを捕まえてでも、キュッキュに会わせることを決めました。
餌を使って誘導なども試みましたが、うまくいかず、チョコには可哀想ですが、網で捕まえてキュッキュに会わせることにしました。
あの時は、閉園を待たずして、チョコを捕まえたので、突然の光景で、ごらんになったお客様を、とても驚かせてしまったことと思います。
すみませんでした。
そして、チョコが少し落ち着いてからキュッキュと会わせることに挑戦しました。
その時の実際の映像がこちらです
アシカは他個体の仔どもに対してとても厳しい動物です。
この様子から見るに、チョコはキュッキュを自分の仔だと認識はしていたと思います。
しかし、チョコがキュッキュに授乳をすることはなく、次第にキュッキュに対して、イライラをぶつけてしまう様子が見られたので、このままでは危険と判断し、すぐに2頭を分けました。
チョコが落ち着くことを祈り、一晩様子をみましたが、状況は変わらず。
翌10/3にキュッキュを完全に人工保育に切り替えることを決意して、バックヤードに移しました。
そして、現在もキュッキュは、検疫と離乳訓練のためにバックヤードで暮らしてもらっています。
当園からの発表は、簡潔に、「チョコが授乳を拒否したために人工保育に切り替えた」とお伝えをしました。
これは事実ですが、この情報だけでは伝わらない部分もあると思い、前からこのブログを書こうと決めていました。
チョコは私がこれまで見てきたアシカと比較しても、とても我が仔への愛情が深いと感じるアシカです。
いつもキュッキュの隣に寄り添い、行方不明の間も姿の見えないキュッキュを頻繁に探してくれていました。
もしも捕獲後すぐにキュッキュを元のプールに戻すことができたなら、チョコは何の躊躇もなく子育てを再開してくれただろうと思います。
しかし、キュッキュは一度、下水の中に入ってしまっていたので、病気を持っている可能性があり、他のアシカたち、特に高齢のおばあちゃん達のいるプールにそのまま入れることができませんでした。
実際に、キュッキュと触れ合ったチョコにも、その後しばらく隔離プールで薬浴などを受けてもらってから、
約10日後の10/13に元の群れに戻ってもらいました。
あのとき、こうしていればよかったのに、これがあればうまくいってたのだろうか?など、未だに後悔することがたくさんありますが、今はただただ、2頭や他のアシカたちがどうやったら平和に安心に暮らしてくれるかを必死に考えております。
さて最後に、キュッキュの近況を簡単にお伝えしてキュッキュ日誌の締めとさせていただきます。
前回、キュッキュのプールには魚を泳がしているとお話ししました。
本当にありがとうございます。
少しずつ魚自体も食べる練習も開始し、魚をおもちゃのようにくわえて遊んでいる様子を見ながら、
まだまだ時間がかかるなぁと思っていたら。。。
なんと!キュッキュがアジの切り身を食べてくれるようになりました
こんなに早く大人の階段を上ってくれるとは!!!
ただ、まだ食べる量が安定していないため、もう少し練習が必要のようで
す。
す。
また、寒くなってきたのでゆっくりと寝てもらえるように、
飼育担当者が、キュッキュ専用ベッドを作ってくれました
毎朝、様子を見に行くと、この上で爆睡しているキュッキュに出会えます。
キュッキュ、早くみなさまの前に行けるように、上手に魚を飲み込めるようになるといいね!!